肛宴のお龍

31.対面座位 

仇である東組の座敷で、下帯一つの姿になった鉄矢さんに跨っている私は一糸まとわぬ全裸です。いえ、厳密には唯一白足袋だけはまだ身に着けていますが、そんなものが一体何の役に立つでしょう。両手は後手に括られ、鉄矢さんの 腰に絡めた両足は足首を交差させて縛られていますので、先ほどからしとどに濡らした局部は鉄矢さんの下腹部に密着しているのです。

侘びを入れる為とは言え、生まれて初めて肌を接する相手が、仇である東組の元若頭とは。そんな私の気持ちを見透かすように、鉄矢さんは私の裸身をギュッと抱きしめ、熱く火照った豊満な乳房が鉄矢さんの胸に押し潰されます。私は鉄矢さんの肩に顔を埋めるようにして歯を食いしばり、必死に悔し涙を堪えていますが、そんな私をあざ笑うかのように、 私の肉体は一層おびただしい量の愛液を滴らすのでした。

「いい格好だね、お龍さんよ。それなら小鉢に産めそうだ」

お銀さんはそう言うと、私の前に回ってきて腰を下ろし、相模屋さんの懐中時計を手にしてから、私の顔を覗き込むように言いました。

「1分以内に産むんだ。じゃあ数えるからね、イチ、ニイ、サン、シ」

「あっ、ま、待って下さい!」

私は涙に濡れた顔を持ち上げてお銀さんにお願いします。こんな格好でどうやって卵を産むことなどできましょう?

「ゴ、ロク、シチ、ハチ……」

しかし お銀さんは陰湿な笑いを浮かべながら構わずに数え続けます。

「あぁ、待って」

早く息まなくては。

先ほど相模屋さんに抱かれながら卵を産んだ時のように、鉄矢さんを愛する竜也さんと思って。

しかしきちんと着物を着ておられた相模屋さんと違って鉄矢さんは下帯一つ。しかも先ほどは自分の足を踏ん張ってしゃがんでいましたが、今は両足を巻き付けるように鉄矢さんに跨っているので す。しとどに濡らせた局部は下帯をずらせた鉄矢さんの下腹部に密着し、私が裸身をくねらせる度にヌルヌルと滑り、如何に夥しい量の愛液を滴らせてしまっているかを思い知らされ るのです。

「フゥゥゥゥ、フゥゥゥゥ」

鉄矢さんの耳元で息もうとしましたが、まるで力が入りません。何とか竜也さんと思うとしても、こんな恥ずかしい格好で鉄矢さんと裸身を接していては無理というものです。

「アッ!」

その時、会陰部に何か固いものが当りました。

「ヒ、ヒィッ」

何と鉄矢さんの一物が勃起してきて私の会陰部を突き上げているのです。

「お龍があんまり腰をくねらせるもんだから、こんなになっちまったぜ」

鉄矢さんが言うとお銀さんが覗き込みます。

「まあ、立派な一物だこと。下帯に隠れてるのが勿体ないね。おっと、数えるのを忘れていたけど、もう二十秒たったよ。お龍さん」

「あぁ、そんな、フゥゥゥゥ、フゥゥゥゥ」

私は必死に息もうとしますが、鉄矢さんの一物で会陰部を突かれていては、竜也さんと思うことなど不可能です。でも何とかしないと。

「あぁ、鉄矢さん、もっと強く抱いて!」

私は恥も誇りも捨てて喘ぐように言いました。

「おお、こうかい?」

鉄矢さんは両手にぐいと力を入れると私をギュッと抱きしめます。

「あぁ、鉄矢さん、あ、あい」

愛してますと頭の中で念じて必死に息みます。

「フゥゥゥゥ、フゥゥゥゥ」

あぁ、駄目です。相模屋さんの時には息むことが出来たのに。やはり肌を接して局部まで密着していては鉄矢さんを竜也さんと思い込むことなど無理なのです。

「30,31,……。どうやら無理みたいだね」

「あぁ、いぇ、あぁ、フゥゥゥゥ」

ああ、こうなったら、この仇である鉄矢さん本人を愛するしか。

でも、ど、どうやって。一体どうすればこの仇の鉄矢さんを、ほんのひと時でも愛することが出来るでしょう。

「35,36,……。もう諦めてお京と交代するかい?」

「あぁ、いぇ、わ、私が」

私は喘ぐようにそう言うと、鉄矢さんの肩に埋めていた顔を持ち上げました。

そして鉄矢さんの目をじっと見つめると、だらしなく開いたその口に私の唇を重ねたのです。

「むぅ」

生まれて初めてのキッスの相手が憎き仇とは。しかも全裸で跨っているところを周りから見つめられながら、キッスをしなければならないなんて。悔し涙が頬を伝います。

突然のことに鉄矢さんは驚いたようですが、すぐに唇を吸ってこられ、それに応えるように私は夢中で舌を伸ばして鉄矢さんの舌に絡ませます。

「むぅぅぅぅ」

自分でもこんな破廉恥なことが出来るなんて信じられません。

「おやまあ、今度は接吻かい?」

お銀さんが揶揄しますがそんな声も気になりませんし、私の裸身の周りに集まっているであろうヤクザ達の視線も気になりません。とにかく卵を産まなければ。恥も何もかも忘れて、素っ裸の身体を抱かれたままで 卵のウンチをするのです。

「アゥ、アゥ、ングゥ、ングゥ」

私は鉄矢さんの舌に自分の舌を絡め、鉄矢さんの唾液を次々に飲み込みます。

『愛してます、鉄矢さん』

「あと10秒だよ……」

遠くでお銀さんの声が聞こえ、私は渾身の力を振り絞って息みました。

「フムムゥゥゥゥゥウウウ、フムゥゥゥゥウウウ、フムゥゥゥゥウウウ」

如何に覚悟の上とは言え、一糸まとわぬ裸体を抱かれたまま息んだ途端、恥ずかしさが全身を貫き、裸身が再びみるみる紅潮します。

だのに卵はまだ動きません。

「あと5秒……」

ああ、もうこうなったら、口が裂けても言えなかった言葉を口にするしかありません。

「ヨン、サン……」

私は唇を一旦離すと、鉄矢さんの目をじっと見詰めながら喘ぐように言いました。

「あ、愛してます、鉄矢さん!」

「えっ、何だって、お龍」

ああ、女が必死で口にした言葉を聞き返すなんて。

火が出るほど顔が紅くなります。

でも、ここで止めるわけにはいかないのです。

「時間切れだよ、お龍さん」

「あぁ、ま、待って、今産みますから。あぁ、愛してるわ、鉄矢さん。だから鉄矢さんも、私を愛して!」

「おお、そうかいお龍よ。俺も愛してやるぜ」

鉄矢さんが一層強く私の裸身を抱きしめます。

「あぁ、愛して、私を愛して!フムムゥゥゥゥゥウウウ、フムゥゥゥゥウウウ、フムゥゥゥゥウウウ」

如何に卵を産むためとは、仇である鉄矢さんを愛していると口走ってしまったのです。

後悔と恥ずかしさが限界を超えます。耳が聞こえなくなったように辺りはシーンと静まり返り、目の前が真っ白になります。

しかしついに直腸がしっかりと卵を捉えたのです。

「1分10秒」

「アァ、動きます、た、たまごが動きます。フムムゥゥゥゥゥウウウ、フムゥゥゥゥウウウ、フムゥゥゥゥウウウ」

ゆっくりとですが卵が降りてきます。

「フムムゥゥゥゥゥウウウ、フムゥゥゥゥウウウ、フムゥゥゥゥウウウ」

とうとうアヌスまで降りてきました。このまま息み続ければ産めるはず。

「鉄矢さん、もっときつく抱いて!」

私は我を忘れて息み続けます。

「フムムゥゥゥゥゥウウウ、フムゥゥゥゥウウウ」

ああ、アヌスが開きます。そして先程と同じように凄まじい快感が沸き起こってきます。骨盤の奥が燃えあがり、そこからトロトロと熱いものがクリトリスに流れます。

「愛して、鉄矢さん!フムムゥゥゥゥゥウウウ、フムゥゥゥゥウウウ……イヤァァァァアアアア」

さらにアヌスが開き、思わず悲鳴を上げてしまいます。

「ヒィ、ヒィィイイイ」

このままではまた気を遣ってしまいます。でも息まなければ。

「フムムゥゥゥゥゥウウウ、フムゥゥゥゥウウウ……イヤァァァァアアアア」

「1分20秒」

お銀さんがそう言うと同時に、「卵が見えたぞ!」とどなたかが叫びました。

「25,26,27,……」

「もっと、もっときつく抱いて、鉄矢さん、フムムゥゥゥ……イヤァァァァアアアアーーーーーー」

鉄矢さんの両手にギュッと抱きしめられながら私は叫びました。

燃え上がる 骨盤の奥が何度も収縮し、熱いものがドクンドクンとクリトリスに流れます。そして、 下のほうでコトンという音がしました。

「あぁぁぁ、あぁぁぁ」

「ちょうど1分30秒。30秒も余計にかかったね」

やっと卵を産み落としたという安堵の気持ちが湧いてくると、夢中でしてきた恥ずかしいことがありありと蘇ってきます。一糸まとわぬ姿で鉄矢さんに跨っているだけでも信じられないのに、唇を重ね、しかも愛しているとまで口走ったのです。そしてその結果として、鉄矢さんに抱きしめられながら卵のウンチを排泄し、同時に大勢に見つめられながら気を遣ったのですから。

「あぁぁぁ、あぁぁぁ」

抱かれたままの裸身がブルブルっと震えます。

「また気を遣ったのかい?」

お銀さんに尋ねられ私は黙って頷きます。

「卵を配るたびに気を遣る仲居なんて聞いたことないよ、ハッハッハ」

お銀さんが笑うと一同がドッと沸きます。

「親分さん、一応卵は綺麗ですけど、自分が気を遣るのに夢中で30秒も余計にかかりました」

「ああ、そんな。私は必死に……」

「うるさいんだよ。最初からちゃんと息んでりゃ、そんなに時間は掛からないんだよ。親分さん、侘びは失敗ということにしますか?」

「う〜ん、そうだな、お龍も一生懸命やったようだから、ここは良しとしてやろう。その代わり、次からは1つずつじゃなくて、2つか3つ飲ませてやれ。でないと夜が明けちまう」

「分かりました、親分さん」

お銀さんは交差させた両足を括っていた縄を解くように若い衆に告げてから言いました。

「お龍さんよ、命拾いしたね。でもね、次は3個の卵を飲み込まないといけないんだ。それも皆に良く見えるように座敷の真ん中の明るいところで、思いっきり脚を拡げてから入れてやるから覚悟するんだよ」

「あぁぁぁ」

何と言われようと、私には逆らう自由はありません。どんなに酷い恥ずかしいことをさせられようとも、それにじっと耐えるしか。

足が自由になり両足を畳に付けると同時に左右から若い衆が二の腕を掴みます。 もちろんそれぞれの足首に結わえられた縄はそのままで、その端は別の若い衆達がしっかりと握りしめています。

「ほら、立つんだよ」とお銀さんが後ろ縄を引き上げるのに合わせて、鉄矢さんの腕が私の裸身から離れ、左右の若い衆が私を立ち上がらせようとします。

「あっ、待って下さい」

今までずっと鉄矢さんの下腹部に押し付けていたとは言え、しとどに濡らせた局部を改めて鉄矢さんの目の前に晒すのはとても耐えられず、私は慌てて裸身を捻りながら膝を閉じようとしました。

しかしその時、左右の足首に結わえられた縄が一斉に左右に引かれ、私は大きく脚を開いたまま、「人」の字の格好で鉄矢さんの前に立たされたのです。

「あぁ、いやぁ」

透明な粘液の糸が何本も局部から垂れて太腿に絡み付いています。

「これは凄い濡れようだな、お龍よ。おぉ、俺の身体もヌルヌルだ」

鉄矢さんはそう言うと下腹部を指で拭ってから、美味しそうにその指をしゃぶるのでした。しかし、その指を私の局部に伸ばそうとすると、「それは先のお楽しみですよ」とお銀さんが笑いながら言い、後手を強く引いて私の裸身を遠ざけます。

すると、「じゃあ、それまで指を咥えて待ってるよ」と鉄矢さんも笑いながら答えたので ヤクザ達も大笑いしましたが、その間ずっと私は脚を大きく開いたままの格好を鉄矢さんに晒し続けたのでした。


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