肛宴のお龍

26.仲居の修行

大量の微温湯浣腸の特徴は突然便意が訪れることである。一旦は直腸奥に収まった大量の微温湯が、次第に降りてきて後門のすぐ内側にまで充満した時の便意はグリセリン浣腸の比ではない。

今まさにそんな激烈な便意がお龍を襲ったのである。

「ククククク、も、もう駄目です。さ、させて下さい」

汗を滲ませて震える裸身をヤクザ達に触られながらお龍が呻いた。

「まだ3分しか経ってないよ。我慢するんだ」

「そうだ、そうだ、我慢するんだ」

「ウゥゥゥゥ」と呻きながら、ヤクザ達に身体を弄られるままにしばらく立ち止まっていたお龍であったが、「あぁ」と喘ぐと突然しゃがみこんだ。

「お、おまるを」

「そんなもの無いって言ってるだろう。さっさと立つんだよ」

お銀が目配せをすると首縄が引かれ、「い、いやぁぁぁぁ」と叫びながらお龍は後手に縛られた裸身を吊り上げられたのである。

「ヒィ、ヒィ」と呻きながら必死に太腿を閉ざしたままで腰をくねらせるお龍の身体に再びヤクザ達の手が何本も伸び、「ゆ、許して、許して」とお龍は泣いたが、そんなことで蹂躙を止めるヤクザ達ではなかった。

「アァァ」と一際艶かしい喘ぎ声が上がり、同時に「漏らしやがった」と若い衆の一人が叫んだ。

固く閉じた太腿の裏側に一筋、透明な液体が流れたのである。

しかし、お龍は「ククククッ」と歯を食いしばり、全身を震わせながらそれ以上の崩壊を何とか凌いだ。

一瞬怯んだヤクザ達であったが、お龍が耐えたのが分かると再び震える裸身を弄り始め、お龍は首縄で吊られた顔を左右に僅かに振り、「クゥゥゥゥ」と呻きながら限界を超えた便意に耐えなければならなかった。

「5分経ちましたよ」と相模屋が言うと、ヤクザ達がバラバラとお龍の身体から離れた。

「お龍さん、さあどうぞ」

お銀が花瓶台を指さすと、お龍は蒼白な顔で自分の便器である花瓶を見つめながら、じりじりと擦り寄って行った。

「もう一度お龍さんが垂れ流すところを見てやるぜ」

お龍の後ろを取り囲んだ若い衆の一人が叫んだが、睨み返す余裕はお龍には無く、「ククククク」と呻きながら腰をかがめたまま歩を進め た。そして花瓶台の前で一旦立ち止まり、祈るように花瓶を見つめていたが、急に狼狽したように顔を強ばらせると、閉じていた太腿をずらして右足を高く上げて三段に積まれたレンガに爪先を載せ た。そしてうろたえるように太腿を大きく開いて左足の爪先を左側に積まれたレンガに載せると、テグスに引かれた陰核から吐き出された透明な粘液がキラキラ光る糸となって何本も太腿に絡みついた。

「ほほう、先ほどよりも感じたみたいですな」

相模屋が感心したように言ったが、お龍の耳には入らなかったであろう。 後ろから覗き込んでいるヤクザ達の目には、今までピタリと閉じていた尻たぶが開き、なおも死に物狂いで締め付けている後門から透明の液体が一筋太腿の内側に流れるのがはっきりと見えたのである。

「アァァァ」

お龍は切羽詰まった喘ぎ声を上げると、位置を確かめるように美尻を花瓶の上に載せようとしたが、そんな最後の願いも叶わず、首縄をグイと引かれて中腰にされた。

「イヤァァァ」

「溢すんじゃないよ」

お銀が揶揄するが、今更尻の位置を気にする余裕はお龍にはなく、「ククククク」と呻いて最後のあがきを見せたが、すぐに「あぁ、駄目、見ないで、あぁ、見ないで」と泣きながら、花瓶の中にジャーッと勢い良く排泄し始めたのである。

ヤクザ達がどよめくと透明な液体の排泄は一旦止まったが、すぐにポトッポトッと固形物の音を倉庫中に響かせながら再び排泄が始まり、その後も何度か中断する度に固形物を吐き出した後、やっと排泄が 止まった。

「終わったのかい?」

お銀が顔を覗きこむと、お龍は何も言わずに泣き濡れた顔で僅かに頷いた。

「おしっこはしないのかい?」

お銀が笑いながら尋ねると、お龍は弱々しく顔を振った。

「終わったそうだよ。誰かまた中身を捨ててきておくれ」

「結構大きな固形物が出たから、まだまだかもしれないな」

親分はそう言うと、再び微温湯を一杯まで充填させた巨大なガラス製浣腸器をお龍の目の前に掲げた。

「あぁ、もう、いや」

「嫌と言ったって、固形物が残ったままで次のことをさせるわけには行かないんでね」

親分はそう言うとお龍の後ろにまわり、首縄の端を持った若い衆を見て頷いてから、「お銀、しっかりとテグスを引いてくれ」と言って、巨大なガラス製浣腸器のノズルを、排泄直後でまだ柔らかく解れているお龍の後門に挿入した。

「アァァァ」


南組の座敷では西将吉と南平五郎が黙って酒を飲んでいた。気まずい雰囲気が漂っている所為か、平五郎の妻の雅子は最初に酒と肴を用意した後は二度と現れず、必要な時は女中が酒や肴を運んだ。

「親分、戻りました」と言いながら若い衆が一人帰ってくると、将吉に黙礼してから平五郎の耳元で何事か囁いた。

「ふむ、そうか」と平五郎は頷いた。

続いて、二人の若い衆が相次いで戻ると、やはり将吉に黙礼してから平五郎の耳元で囁いた。

二人の報告を聞くと平五郎は大きく溜息を付いた。

「どうだった?」と将吉が尋ねた。

「お前の言うとおりだった」と平五郎は答えた。

「じゃあ、力を貸してくれるな」

「ああ。俺もお龍に助けられたこともあるからな。それでどうすればいい?」

「今夜の所はお京とお龍を救い出すだけで良かろう。できれば相模屋にも少しお灸を据えたいが、それは後でもいい」

「分かった。ではお前んとこの腕利きをここへ集めるか?場所的にはお前のとこの方が東組には近いがその身体だ、ここで集結した方が良かろう」

「そうだな。俺は一緒には行けないが、見送り位はしたいからな」

将吉がお伴の若い衆に一言二言告げると、若い衆は黙礼した後すぐに立ち上がって駈け出した。

「30分で集まるはずだ」

将吉が言うと、平五郎も立ち上がって「俺達も準備してくる」と言い残して座敷を出ていった。


一度目の大量浣腸でかなりの固形物を排泄した所為か、お龍の肉体は1リットルの微温湯を全て飲み込んだ。そして首縄とテグスを緩めてもらって三段に積まれたレンガから降ろされた後は、先ほどと同じように必死に便意に耐える裸身をヤクザ達に弄られた。時折我慢できずにしゃがみこむと、直ぐに首縄を引かれ、「いや、いや」と泣きながら直立不動の姿勢を取らされて、全身油を塗ったように汗を滲ませた裸身を震わせながら、ヤクザ達の蹂躙を受け たのであった。

そして必死に5分間我慢をしたのちに、お龍は再び三段に積まれたレンガの上に開脚爪先立ちになり、前から覗き込んでいるヤクザ達には愛液の糸を何本も垂らしている陰核を晒し、 背後からは後門を覗きこまれながら花瓶の中に排泄をした。

固形物は出ませんように。

しかしそんなお龍の願いは叶わず、ジャーっという液体の音に混じって時折、ポトッポトッと固形物の音が響いた。

「残念だったな、お龍よ」

親分はそう言うと再び微温湯を充填した巨大なガラス製浣腸器をお龍の後門に突き立てた。

結局お龍は細かな固形物さえも全く出なくなるまで、さらに三度大量浣腸を繰り返された後、ふらつく身体を抱きかかえられるように座敷牢に連れていかれ た。そこでやっとテグスを外してもらい、愛液でしとどに濡らした陰核や後門の周りをちり紙で拭いてもらってから、びっしょりと汗を滲ませた全身を冷たい手拭いで拭ってもらった。さらに、何度も泣きじゃくった顔や乱れた髪を直してもらって、最後には化粧まで施してもらったのであった。


「仲居の手伝いで生卵を配ってもらうだけだから」

お銀さんにそう言われて先に座敷に連れてこられた私は、再び後手に縛られ、両足首も30センチ程の縄で繋がれ ていますが、肌襦袢を羽織らせて頂き、しかも細紐できちんと留めてもらっていました。 白足袋を履いた足をきちんと揃えて座敷の入り口あたりに正座した私の身体には 、それぞれ黒い漆塗りの会席膳を前にして広い座敷にずらりと並んだやくざ達が粘っこい視線を浴びせかけていますが、裸身を肌襦袢で覆っているだけで私は随分と落ち着いていることができます。

スーッと襖が開いて、お銀さんが入ってこられました。手に持った笊には沢山の生卵が山盛りに積まれています。きっとこの卵を仲居さんと一緒に私が配るのでしょう。しかし両手が自由にならない私にどうやって配れと。縄を解いて下さるのでしょうか。

まさか、もしかして私の身体で。

私は以前に一度だけ観たことのある、花電芸者が着物の裾を拡げ、ヴァギナに収めた卵を産んで見せるお座敷芸を思い出していました。

しかし私の身体にヴァギナが無いことはお銀さんも承知の筈。

「みんな、今日はお京さんとお龍さんの歓迎会ということで、特上松阪肉のすき焼きにしたよ。それに卵もとびきり上等のしかも産みたてのホヤホヤのを用意したからね」

お銀さんがそう言うと、やくざの一人が、「それが産みたてっていう証拠はあるのかい」と笑いながら突っかかります。

「まあまあ、心配しなくていいよ。今からこちらのお龍さんが一人ずつのお膳を回って産んで下さるんだから、正真正銘の産みたてだよ」

ああ、やっぱり、私がこの身体を使って卵を産むのです。でもヴァギナの無い私にどうやって卵を産めと。

ま、まさか、アヌスで?

でも今から食べようとする卵をアヌスに入れるなんて、そんな馬鹿なことはいくらなんでも……。

一瞬頭をよぎったおぞましい妄想から逃れようと、私は目を瞑って頭を左右に振りましたが、そうすると先程の浣腸責めのシーンがまざまざと甦ってきます。もしや、あの何度も繰り返された大量浣腸がこの為の支度だったとすれば。

執拗に浣腸責めを命じた、変質者のような東組の組長さんなら、それに囚われの身になってからずっと私の世話、いえ、それは世話というよりは調教と言った方が適切でしょうが、まるで獣を見るような冷酷な目で私を見下ろしながら、その一切を取り仕切っているお銀さんなら……。

やくざ達も一体何が起こるのかとざわつきます。

お銀さんは私の隣に座ると、笊に盛られた生卵を私の方に見せつけます。間近で見ると、それらはかなり大きなものです。

「これを今から全部順に産んでもらうからね」

私が呆然としていると、「まだ分からないのかい、お尻から産むんだよ。さっき何のために支度をしたと思ってるんだい」と言いながら、お銀さんは私のお尻をポンポンと叩きます。

あぁ、やっぱりアヌスで産まされるのです!

しかもこんなに大きな卵を。

毎夜のように張形をアヌスに挿入して自らを慰めている私ですが、目の前に積まれている生卵は、それよりも一回りも二回りも大きいでしょう。

私は顔が強張るのがはっきりと分かりました。

「やっと分かったようだね。こんな大きな卵が入るかって顔をしてるけど、その心配は無用だよ。私は慣れてるからね。それよりも、途中で粗相をしないように、そっちの心配をした方がいいよ。もし、配りそこなって途中で落っことしたり、ちゃんと小鉢の中に産まなかったり、或いは汚れた卵を産んだりしたら、侘びはまたやり直しだ」

「よ、よごれた卵?」

私は何のことか分からずにお銀さんの顔を見つめます。

「さっき何度も浣腸してやったから大丈夫だと思うけど、固形物なんか付けて産んだら駄目だって言うことだよ。もし途中で自信が無くなったら、もう一度浣腸して下さいって言うんだよ。お前さんの身体はお前さんが一番分かってる筈だからね」

「あぁ、そんな」

卵に固形物が付くかどうかなんて分かる筈がありません。それにあの苦しい大量浣腸を自分からお願いするなんて。

「分かったかい。これが次の侘びだよ。全員に首尾よく卵を産んで配り終えれば、あそこにいるお京も一緒に帰してやるよ」

お銀さんが座敷の隅の方に目をやったので私もそちらを見ると、格子戸の向こうに襦袢姿を同じように後ろ手に括られたお嬢様が悲痛な面持ちで私を見つめています。

お、お嬢様、無事だったのですね。

「わ、分かりました。ここにある卵を全部産めば……」

そこまで言って、私は愕然としました。

それまでは大きな卵をアヌスに入れられることだけを心配していましたが、自分の口から『産む』という言葉を発した時に、私にとって『産む』ということは『排便をする』のと同じだということを改めて認識したのです。花電芸者の産卵ショーとは訳が違うのです。

先ほど何度も排泄するところを見られたと言っても、あれは浣腸によって強制的に排泄させられたものです。でも今度は私の意志で卵を『排便』するところを見せなければいけないのです。

唯一の救いは、先程は全裸でしたが、今は肌襦袢を羽織らせて頂いているということ。『排便』という誰にも見せたことのない恥ずかしい行為を命じるお銀さんの、私に対する少しばかりの思いやりを感じました。

「さあ、そこに仰向けになって」

 お銀さんの声が座敷中に響き、私は現実に引き戻されました。今から大きな卵を入れられるのです。


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