肛宴のお龍

9.白い奔流

花台の上に仰向けに固定されたお龍は、まさに悪霊に捧げられた美しい生け贄であった。純白の半衿の付いた薄桃色の長襦袢の胸元はきちんと整えられ、濃い桃色の伊達締め がきちんと巻かれていたが、真っ白の足袋を履いた両足を大きく開かれて花台の脚に固定されている為に、長襦袢はもとより肌襦袢やその下の緋色の湯文字までが肌蹴て、両膝はおろか太腿までもが少し露わになっていたし、両手は後手に厳しく縛られていたので、裾を直すことすら叶わなかった。救いと言えば、源太の巨大な一物を喉の奥深くまで受け入れる為に、頭を 後ろに反らせて花台から直角に垂れるという姿勢を取らされていたので、お龍が自らの恥ずかしい姿を見ることはなかった。 この姿勢でお龍は先程から十数人の精液を喉の奥のさらに奥、つまり食道に注がれたのである。

一物を喉の奥にまで挿入されるというおぞましい行為は当然のことながら激しい空嘔吐を引き起こす。しかも空嘔吐により発生した大量の唾液や粘液が、一物を抜き差しされる度に口から流れだして 、逆さまになった細面の美しいお龍の顔を無残に覆い尽くしていたのであった。しかし、その汚れた顔 も濡れ手ぬぐいで綺麗に拭われ、乱れた髪も直され、さらに化粧まで少しは施してもらったようで、剣の腕と共に名を馳せたその美貌が見事に甦っていたのである。

「待たせたな、お龍さんよ」

源太はそう言うと、お龍の身体を愛撫しようと手を出した四人の若い衆を制してからお龍の顔を両手で挟んだ。

「お龍さんはもう十分達人の域だから身体は触らなくて大丈夫だ。それよりも俺のを飲み込む方に集中してもらわないとな」と源太はお銀の方を見ながら言った。

そして「じゃあ、大きく口を開けるんだ、お龍さんよ」と言うと、相変わらず逞しく勃起している巨大な肉塊をお龍の口に押し込んでいった。

お龍もこの姿勢で喉の奥にまで一物を挿入されるという行為に大分慣れたようで、軽い空嘔吐を何度か起こしただけで源太の巨大な肉塊をみるみるうちに飲み込んでい き、すぐに首をぷっくりと膨らませのである。

「上手いもんだ、お龍さんよ」

源太は満足そうに言うと、お龍の肩と腰を押さえていた若い衆にも離れるように合図し、ゆっくりと抜き差しを開始したのである。


肉塊が何度かお龍の口に出入りするのを見届けると、親分は椅子から立ち上がり、お龍の顔を真横から見る位置に敷かれた座布団に場所を移した。

「今度は横から見物させてもらおう。源太のケツも見飽きたからな」

「それもそうですね、親分。さっきは私の汚い尻を向けて済みませんでした」

相模屋が親分の隣に腰を下ろしながら言うと、「いやいや、相模屋さんはまだまだいい尻をしておられる」と親分がからかった。

「いやあ、これは参りました、親分」

相模屋は頭を掻きながら照れくさそうに笑った。

「しかし親分、私も色々と変わった趣向の遊びを経験しましたが、これにはちょっと驚きましたよ。いや正直、年を忘れて興奮いたしました」

「いやあ、私もですよ。源太にこんな特技があるとは恥ずかしながら知りませんでした」と親分は笑った。

「ところで親分」

相模屋が声を低くした。

「このお龍っていう女ですが、まさか侘びが済んだら帰すっていうことはないんでしょう?」

親分がニヤリと笑った。

「実はそのことで相模屋さんに相談しようと思ってたところなんです。西の娘のお京は明日にでも帰さないと道義に反すると思うんですが、お龍はもう西組とは関係ないですからね」

「それで私に相談とは?」

「多分相模屋さんも検討がついてると思いますが、あれだけのいい女だ、かなりの値が付くんじゃないかと思いましてね」

「さすが、親分。私もそのことをお願いしようかと。いえ、もっとはっきり言うと、私の女にしたい位なんです」

「おお、そこまで気に入りましたか」

「恥ずかしながら」

「じゃあ、その件はあとでゆっくりと」

二人は頷くと、次第に息が荒くなり始めた源太とお龍の方を見た。


「お、お龍さんよ、た、たまらん、も、もっとだ、もっと飲み込むんだ!」

限界に近づいた源太は一物を根元までお龍の口に押し込んでいて、首を異様に膨ませたお龍が、空嘔吐に耐えながら喉の筋肉を必死に動かして源太に止めを刺そうとしているのである。

「源太、駄目だよ、そこで出しちゃ」とお銀が叫んだ。

「わ、分かってますよ、お銀姉さん」と源太が喘ぎながら言った。

「あの、お銀という女はお龍にとっちゃ天敵ですな。喉の奥まで突っ込まれるのに慣れたお龍にとっては、食道で射精してもらう方が、精液の嫌な味を感じずに済むんですから楽でしょうに」と相模屋が親分に囁いた。

「いや、その通り。でもそれだけじゃないんですよ。直ぐに分かりますがね。お銀は悪魔的な発想で女を責める恐ろしい女ですよ」

「おや、まだ私の知らないことが起きるんですね。それは楽しみだ」

相模屋が一層身体を乗り出した。

「く、く、ぁああ、も、もう、堪らん、お龍、俺の精液だ、全部飲めよ!」

源太がそう言って少し腰を引くと、お龍の首の膨らみがスッと消えた。そして一瞬おいて源太が「喰らえぇーーー!」と叫ぶと、お龍が「むう」と呻き、同時にお龍の頬が大きく膨らんだ。

「飲み込むんだよ、お龍」

お銀が叫んだ。

「むぅぅぅ」とお龍がもう一度呻き、仰け反った喉が激しく動いた。

しかし次の瞬間、逆さまになった形の良い鼻の穴から白濁が吹き出した。そして、しばらくの間は一滴も漏らすまいと必死に源太の一物を咥えていた唇からも一筋、二筋と白濁が垂れ始めたと思ったら、「ゲホッ、ゲホッ」と激しく咳き込みながら肉塊を吐き出し、 続いて噴水のように口から白濁を吹き上げたと思ったら、後手に縛られた上体をもがかせながら、身体を丸めてさらに何度も何度も咳き込んだのである。

「あらまあ、一滴も零さずにと言ったくせに、なんだいこの有様は。お前さんが詫びる気がないということがはっきりしたね」

お銀がしてやったりという顔で言った。

「ゲホッ、ゲホッ、ゲホッ」

お龍は、そうじゃありませんとでも言いたげに必死に顔を左右に振るが、激しく咳き込んでいては、そんな思いはお銀には伝わらなかった。

「まあまあ、折角の綺麗な長襦袢が台無しじゃないか。洗濯してやるから脱がせてやりな」

若い衆達がお龍に取り付き、伊達締めそして腰紐を外して源太の精液があちこちに飛び散った長襦袢を肩から脱がせようとすると、未だに激しい咳が止まらないお龍は抵抗することもできず、あっと言う間に晒しの肌襦袢だけの姿に剥かれた。さらに後手に縛っていた縄が解かれて一旦両手を自由にされてから長襦袢の袖が抜かれ、すぐに再び後手に縛られたのである。

「み、水を、ゲホッ、ゲホッ、ゲホッ」

「水を飲ませてやりな」

お銀に言われて若い衆が湯呑みに入った水を飲ませてやると、お龍は少し落ち着いたようだが、花台の上で肌襦袢一枚の姿を晒している恥ずかしさが却って募ってきたようで、精液で汚れた顔を俯せてじっとしている。

「顔も拭いてやるからね」

お銀は優しい声を掛けると濡れ手拭いでお龍の顔を丁寧に拭いてやった。

「お、お龍さん」

今まで声も出せずにずっとお龍の奮闘ぶりを見せられていたお京が、涙で顔をくしゃくしゃにしながら言った。

「ああ、お嬢さん。こんな無様なお龍を許して下さい。でもきっと助け出しますから、それまで何とか耐えて下さい」

「そんな格好で助け出すって、一体どうするつもりだい、お龍さんよ。それともまた何か詫びる方法でも考えるかい。ハッハッハ」とお銀は満足そうに笑い、「しばらく牢に入れておきな」と若い衆達に命じた。


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