肛宴のお龍
 
7.花台の生贄

源太さんの指示で私は後手に縛られたまま花台の上に仰向けに寝かされ、頭だけをその端から直角に垂らしています。頭と花台の間に座布団を挟んで下さったので、花台の縁に当たっている首が痛むということはありませんし、腰の下にももう一枚の座布団を挟んで下さったので、後手に縛られた手も痛みません。しかし、暴れるといけないからということで両脚は大きく拡げられて花台のそれぞれの脚に括られ、長襦袢や肌襦袢はもちろん腰の物までが大きく肌蹴てしまい、太腿の間に空気が忍びこんできますが、私にはどうすることも出来ないのです。

私の前に仁王立ちになった源太さんは着物も下帯も外して全裸になり、大きな両手で私の顔を挟みました。目の前には、ついさっき死にそうな思いをして咥えされられた巨大な肉塊がぶら下がっていますし、肉塊の向こう、源太さんの太腿の間からは椅子に座った親分さんや、その隣に並んでいる相模屋さん達の顔が逆さまに見えます。

「待たせたな、お龍さん。じゃあもう一度だ」

顔は見えませんが、胸の上の方で源太さんの声がすると、私は大きく口を開 きました。既に二十人近い方の精液を飲み干した私がすべきことは唯ひとつ、源太さんの精液を一滴も零さずに飲み干し、お嬢様を連れて将吉親分の元へ帰ることなのです。その為に顎が外れようが、喉の奥まで一物を突っ込まれようが、私には覚悟が出来ているのですから。

目の前にぶら下がっていた肉塊が近づき、大きく開いた唇の間にその先端が押し込まれると、源太さんの大きな両手が私の首を撫でます。

「お龍さん、随分緊張しているね。まあ、無理も無いけど、こんなに首が硬くなってちゃ飲み込めないよ。お銀姉さん、少し酒を飲ませてやってもいいかい?」

「いいよ、ここはお前が仕切ってるんだから」

お銀さんがそう答えると、私の口の中に入りかけていた肉塊が離れ、源太さんが私を抱くように起き上がらせて下さいました。思った通り裾が肌蹴けて太腿まで少し露わになっています。

「お龍さん、飲みな」

源太が酒の入った大きな盃を私に差し出します。

少しでも緊張をほぐして源太さんの一物を飲み込み易くするのだと思うと、ただの酒が悪魔の妙薬に思えます。

私は黙って頷くと盃に唇を付け、源太さんが傾けるのに合わせてごくんごくんと飲み干しました。

「ふぅ」

「見事な飲みっぷりだね、お龍さん」と相模屋さんの声がします。

「もう一杯いくかい?」と源太さんに尋ねられて私は頷きます。

再び波々と酒の入った盃が差し出され、私は再び一気に飲み干しました。

「ふぅ」と吐いた息が既に熱くなっていて、身体も少し火照ってきたようです。

「いい色に染まってきたね、お龍さん」と源太さんに言われた私は少し恥ずかしくて目を伏せます。

「じゃあ、もう一度さっきの格好にしますよ」

源太さんに頭と背中を支えてもらいながら私は上体を後ろに倒していき、再び親分さんや相模屋さんを逆さまに見る体勢に戻りました。

「お銀姉さん」と源太さんが尋ねます。

「まだ何か?」とお銀さんが答えます。

「お龍さんの身体を触ってもいいかい?いや、俺がどうこうじゃなくてね、少しお龍さんを高ぶらせてあげた方が喉の筋肉が解れて飲み込みやすいんだ」

「本当にお前は詳しいね。好きにするがいい。でも大事なところは未だ駄目だよ」とお銀さんが答えました。

「わかってますよ、お銀姉さん。じゃあ、そこの二人、お龍さんの足を撫でてやるんだ。ちょうど肌蹴ているところまで。それ以上は駄目だ」

源太さんが言い終わらないうちに両脚にどたなかの手が纏わりつき、「ひっ」と思わず悲鳴を上げてしまいました 。好きでも無い男の手で脚を触られるなんて虫唾が走ります。しかし、源太さんの言いつけどおり、向こう脛やふくらはぎ、そして膝の少し上までしか上がって来ない手は、最初 のうちこそ、ぞっとする以外の何物でもなかったのに、しばらく経つと酒の酔いも手伝ったのか、次第に手で撫でられるのが気持よく感じられてきて、ついに私は「あぁ」と喘ぎ声を上げてしま ったのです。

「その調子だよ、お龍さん。じゃあこっちの方は俺が触ってやるよ」

言い終わらないうちに、両方の胸に大きな手 が触れました。しかし脚は我慢できても、胸を触られるのはとても耐えられません。しかも女の身体になってから誰一人として私の胸に触った者などいないのです。

私は「いやっ」と叫んで身体を捻り、源太さんの手から逃れたのです。

「嫌なのかい、お龍さん。じゃあ、代わりにお京にさせるかい?」

お銀さんが私の顔を覗き込むように言います。

「い、いえ、私が」

そう言うと私は一つ大きく深呼吸をしてから再び仰向けになり、頭を後ろに倒しました。ここは我慢しないと。胸を触らせて源太さんの精液を飲み干せば帰れるのだから。

「襦袢の上から触られるくらいでギャーギャー言ってると後が大変だよ」

お銀さんが揶揄しますが、私は黙って目を瞑り、源太さんの手が触れてくるのをじっと待ちます。

「じゃあ、もう一度だ」

源太さんはそう言うと大きな手を私の胸にゆっくりと当て、「あぅ」と私に呻き声を出させてからゆっくりと揉み始めたのです。

「くぅぅぅ」

身体をくねらせるのは必死に我慢できても、悔し涙が溢れるのは防げません。敵である東組のしかもこんな熊みたい男に胸を触られるなんて。

「うううぅ」

こんなことになるのなら、今までに何度かあったお誘いを受け入れておけば良かった と、後悔の涙がとめどなく流れます。女の身体で無いことを後で知られて嫌われるにしても、私の胸に最初に触れる方は、私の好きな方であって欲しかった。

私の好きな方。

辺りが急に静かになったと思ったら、私の胸を押さえていた無骨な大きな手が器用そうな華奢な手に変わりました。

不思議に思って目を開けると、そこに思いがけない方の姿を見て私は息を飲みました。

竜也!

今は西組の若頭にまでなった 竜也は五歳の時に貧しい家から将吉親分のところに養子に来ました。当時私は十歳だったので、弟のように可愛がりました。もちろん剣術も合気道も、そして勉強の面倒も見ました。とても大人しい子で、最初は新しい家に馴染めないからかと思っていましたが、いつまで経っても口数の少ない子供でした。

私が中1の夏に隣町の親分さんの知り合いの家に預けられてからはしばらく会えませんでしたが、卒業して帰ってきたら、直ぐにお姉ちゃんと言って懐いてくれました。細いひ弱な身体でしたが、剣術も合気道もとても熱心に練習して、思春期になって身体が大きくなるにつれて格段に腕を上げ、竜也が二十になった時には私をも負かすほどでした。

そして始めて私に勝った後で、竜也は私に告白したのです。やっとお龍姉さんに勝てるようになった僕を男として見て欲しい。そして付き合って欲しいと。でも私にとって竜也はやはり可愛い弟でしかありませんでした。

それ以来何度も竜也は私に言い寄り、二年前に私が侠客から足を洗った時には、自分も一緒に田舎へ行きたいとまで言ったのでした。そして私が丁重に断った後、竜也は若頭になったのでした。

ああ、竜也。

「お龍さんは着痩せする質だね」

突然、源太さんの声がして、目の前には巨大な肉塊がぶら下がっています。胸を押さえる手も、いつの間にか源太さんの大きな手に戻っています。

「くくくっ」

私は首を左右に振りながら、乳房への蹂躙を耐えます。

ああ、竜也に一度でも触ってもらいたかった。私の秘密を承知で言い寄ってくれた竜也に。

「襦袢の上からでもかなりのもんだと言うことがよく分かるよ」

再び源太さんの声がします。そして大きな手が決して力を入れすぎることなく、心憎いまでの強さで私の乳房を愛撫します。 でも、それは愛の無い、女を慰みものとしか思わない愛撫。

しかし必死で蹂躙に耐えていたつもりの私は、いつの間にか快感を払いのけようと歯を食いしばっていたのです。

「くぅぅぅぅ」

感じては駄目、こんなやくざ者に触られて感じては。

しかし感じては駄目と思った時には、身体は既に快感の波に飲み込まれようとしていたのです。

「いぃぃぃぃ」

熱い喘ぎ声が漏れてしまいます。

そして源太さんの指が襦袢の上から既に固くしこった乳首を摘んだ時には、私は堪らずに胸を反らせるようにして大きく喘いだのです。

「おぉ、ほぉぉ」

それからは、いくら感じては駄目と身体に言い聞かせても、幾分膨らみを増し熱く火照った乳房と、はち切れそうに固く勃起した乳首とが一緒になって、源太さんの手や指の動きを貪るように快楽に昇華させるのでした。

「あぁ、あぁ、おぉ、おぉ」

思わず腰が畝ると、大きく拡げられた太腿の奥にひんやりとした空気が入り込み、その奥深くに隠れている私の小さなペニスまでがジュクジュクと熱い愛液を滴らせ ていることを思い知らされます。そして脚を愛撫する二本の手が太腿に這い上がる度に、もう少し奥まで触って欲しいと願ってしまうのでした。

突然源太さんの手が離れました。

ああ、もっと続けて、という言葉を何とか飲み込み、私は「あぁぁぁ」と喘ぎました。

「じゃあ、そこの二人、俺の代わりにお龍さんの胸を揉んでやってくれ。力を入れすぎるんじゃないぞ。ゆっくりと、優しくだ」

今度は若い衆が二人がかりで左右の胸を愛撫して下さいます。少しぎこちな いですが、十分に高まっている私の身体は、そんな動きであっても忽ち快感としてしまうのでした。

源太さんはしばらく私の首をさすっていましたが、ゆっくりと二三度首を左右に傾けた後、納得したように言いました。

「随分緊張が解れたようだね、お龍さん。これで楽に飲み込めるはずだよ」

源太さんの両手が再び私の顔を挟み、目の前にぶら下がっていた肉塊が近づきます。

「さあ、口を開けるんだ、お龍さん」

源太さんの言うようにこれだけ高ぶっていれば十分に緊張は解れているでしょう。そしてその所為か、先程よりも大きく口が開くような気がして、亀頭部の半分程が苦もなく口の中に納まりました。

「その調子だよ。お龍さん」

でもそう言うと源太さんは一物をすぐに抜いてしまったのです。乳房や両脚を撫でていた手も止まりました。

どうして?私は頭を起こして源太さんの方を見上げます。

「さっきより随分楽だったろう。でも今度は喉の奥のさらに奥まで入れるから、十分に唾で濡らしておかないと、お龍さん、あんたが辛いんだよ。だからまずは俺の一物を十分に舐めるんだ。特に先の方だ、精一杯唾を出してベトベトにするんだよ」

私は黙って頷くと、再び頭を逆さに下ろし、口中の唾液を集めると目の前にぶら下がっている肉塊の先端に舌を当てて塗りつけました。

「そうだ、その調子」

そして何度も何度も唾液を塗りつけるうちに、その肉塊は一層大きさを増し、亀頭部全体がぬらぬらと光ってきました。

「よし、そんなもんでいいだろう。さあ、もう一度口を開けるんだ、お龍さん。随分大きくなったけど大丈夫だろうよ」

源太さんの両手が再び私の顔を挟み、亀頭部が近づくと、大きくなったにも係らわずその半分ほどが口の中に入ります。

「いいぞ、お龍さん。おい、お前たちもお龍さんの身体を触ってやれ」

両脚にそして胸にばらばらと手が取り付いて身体への愛撫が始まります。そして源太さんの手が顎の骨を操るように、私の顔を上下左右に揺らすと、花台から頭だけを逆さにぶら下げている 体勢の所為か、先ほどよりも首が自由に動く気がします。

しかし一層大きくなった亀頭部の残り半分を押し込まれる辛さ苦しさには変わり はありません。既にこれ以上は無理なほど精一杯開けている口をさらにこじ開けながら、私の意思を無視して巨大な 肉塊が侵入してくるのです。もがこうとしても顔は源太さんの大きな両手で挟まれていますし、両手は後手に縛られ、両脚は花台に括りつけられているのです。『止めて』と言おうにも肉塊に邪魔をされて舌も動かせず、私はただ「あう、あぁぅ」というような音を発することしかできません。涙が次々に溢れてきて、逆さまに見えていた親分 さんや相模屋さんの顔が歪みます。

ああ、雁の部分は大きすぎます、さっきよりもずっと大きくて、とても無理です。

しかしその時、源太さんの指が一際強く頬に食い込み、顎が外れるかと思うほど口を大きく開かされて雁の部分がやっと口に入った途端、さらに肉塊が押し込まれました。

『ぉおえっ』

上体をくねらせて肉塊から逃れようとしますが、源太さんの大きな両手で挟まれた顔は微動だにしません。

「さっきよりも上手くなったじゃないか、随分大きくなったのにもう雁を通り越しちゃったよ」と源太さんが褒めて下さいますが、私は『ぉおえっ、ぉおえっ』 と、空嘔吐を繰り返すことしかできません。亀頭部が喉の奥の軟口蓋や口蓋垂(のどちんこ)に触れて強烈な咽頭反射 を起こしているのです。しかもその音は肉塊に阻まれて外には漏れず、私は上体をくねらせ、縛られた両脚をもがいて苦しさを訴えることしかできません。

しかし、再びの激しい空嘔吐の為に一際大きく上体をくねらせた時、肉塊が抜かれ、「ぉおえっ」という音が座敷中に響きました。

「よく我慢したな、お龍さんよ。これは慣れるしかないんだよ。一物を喉の奥に押し当てて、吐き気を我慢していると少しずつ奥まで入れられるようになるんだ」

私は涙をボロボロ流しながら、僅かに頷きます。

「それじゃもう一度入れるから、今度はまず舌を思いっきり出してみな」

源太さんに言われて私は「ぁえー」と舌を出します。

「そうだ、じゃあ入れるよ、お龍さん」

源太さんの両手に顔を 支えられて私が精一杯口を開くと、亀頭部が入ってきて、みるみるうちに喉の奥まで達して咽頭反射を引き起こしますが、そこからさらに肉塊は奥へ進み、私が上体をくねらせながら4度、5度と空嘔吐を繰り返してやっと抜かれました。

堪らずに私は顔を起こし、「ごほっ、ごほっ」っと咳き込みながら上体をくねらせます。

「舌を思いっきり出すと喉の奥が広がるんだ。だから少し奥まで入っただろう、お龍さんよ。後は、あくびをする時の要領だな。あくびの時は喉が広がるんだよ。じゃあ、もう一度だ。舌を思いっきり 出すんだよ.。お前たちもお龍さんの愛撫を忘れるなよ」

私は元の逆さの体勢に戻って再び大きく口を開け、舌を思いっきり伸ばして源太さんの亀頭部を待ちます。両脚と胸にも手が伸びて再び身体への愛撫も始まりました。


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