肛宴のお龍

6.妖婦

お龍の変貌ぶりはお銀をもたじろがせる程だった。ものの五分と経たないうちに鉄矢を射精に追い込み、快感のあまり咆哮を上げる鉄矢を上目遣いに見つめながら、口一杯に注がれ た精液を一気に飲み干したのである。そして最後には鉄矢の一物を丁寧に舐め回し、亀頭部の先に口付けまでして侘びを終えたのである。

そしてお銀の差し出した湯呑み一杯の水を美味そうに飲み干すと、少し肌蹴た長襦袢の胸元を気にしながら、「お次は、どなたかしら?」と微笑みさえ浮かべて周りを見渡すのであった。

そして「次は俺だ」と鉄二が、さらに十数人の若い衆たちが次々と、まるで妖婦が乗り移ったかのようなお龍に挑戦したが、一人としてお龍の唇から一滴の精液も零させることはできなかったのである。

「お銀、これじゃ侘びにならないじゃないか」

東の親分がお銀の隣に腰を下ろしてなじるように言った。

「源太がもう帰る筈なんですが・・・」

お銀が廊下の方を気にしながら答えた。

その時、廊下の方が騒がしくなり、「東の親分は居られるか?」と大声を出しながら恰幅の良い男がお供を三人連れて入ってきた。隣町で手広く商売をしていて、最近この町にも進出してきた相模屋である。

「おお、やっぱりこちらでしたか、親分。実は通りがかりに玄関先で声を掛けたら、何やら面白いことをされてると聞いたもんで」

「これはこれは相模屋さん。ちょうど良いところに来られた」

東の親分は立ち上がると相模屋の側に寄り、耳元で何やら囁いた。

「それは本当ですか。私もつばめ返しのお龍さんというのは噂には聞いたことがあったが、こんな美人だったとは。しかもそのお龍さんが、そんな事を・・・」

相模屋は信じられないという顔で親分とお龍の顔を交互に眺めた。

「まあ、お裾分けと言っちゃ何ですが、相模屋さんには日頃大変お世話になってますから。おい、お龍、文句はあるまいな」

お龍は黙って頷いた。

「それじゃ相模屋さん、早速この椅子に腰を掛けて、自慢の物をご披露頂けますか」

「いいんですか、親分。じゃあお言葉に甘えて」

こんな美味しい話は滅多に無いという大満足の顔をして相模屋は椅子に腰を下ろし、早速着物の裾を広げると下帯を緩めて一物を取り出した。

東の親分が自慢の物と言っただけあって、色も大きさも反り具合も年齢を感じさせない見事なものである。

「では頂戴致します」

お龍はそう言うとまず亀頭部を口中に納め、舌で念入りに舐めながら一気に根元まで飲み込んだ。

「おお、中々やるね、お龍さん。このぎこちなさが何とも言えないね。女郎の口淫は慣れすぎていていけないよ」

相模屋はそんな具合に最初こそ余裕のある素振りを見せていたが、髪を乱したお龍が何度か顔を前後に動かすうちに真剣な表情になって黙り込み、数分も経たないうちに大きな声で呻きながら果てたのであった。お龍が上目遣いに相模屋を見つめながら、口中に放出された精液を飲み干したのは言うまでもない。

「ふぅー」と大きくため息をついてから相模屋は親分に向かって言った。

「いやあ、大変良い思いをさせて頂きました。それにしてもこのお龍さん、そこらの女郎以上ですな。親分さんの宝ですな」

「喜んでいただいて光栄です、相模屋さん。ついでにお付きの方たちも如何ですか?」

「えっ、いいんですか?お前たち、こんな機会は滅多にないから、ぜひご相伴に預からして頂きなさい」

相模屋が立ち上がると、お伴の三人が次々に椅子に座って一物をお龍に向けたが、やはりお龍に敵うものはなく、あっと言う間に三人とも呻き声を上げて果て、お龍は三人の精液を一滴も零さずに飲み干したのである。

そしてお銀が忌々しげに差し出した水をさも美味そうに飲み干すと、「お次はどなたかしら?もう皆さん頂戴しましたかしら?二度目でも構いませんのよ」と、お龍は勝ち誇ったようにやくざ達の顔を見渡し、驚嘆の目でお龍を見つめるお京に目配せまでしたのである。

その時である。

廊下を走ってくる音が聞こえたかと思うと、「源太が戻りました」と言いながら若い衆が、そしてその後ろから2メートル近い大男が息を切らせながら入って来た。

「源太、遅いじゃないか!どこへ行ってたの」

叱っているつもりのお銀だが、ホッとして頬が緩むのは隠せなかった。

「すいません、探しておられるとはつゆ知らず、そこの飲み屋で一杯やっておりました」

「構わん、構わん、間に合って良かった。まあそこの椅子に座れ」

親分に言われて源太は椅子の方へ近づいたが、後手に縛られた長襦袢姿の美しい女が椅子の前に正座しているのに気付いて立ち止まった。

「この女は?」

「あとで説明するからまずはお座り」

お銀に言われて源太がどかっと座ると、椅子がギィと軋んだ。

「水でも飲むかい?」

お銀が湯呑みを差し出すと、源太はごくごくと飲み干した。

「ほお、良い飲みっぷりだね、源太。それでね、帰ってきて早々こんなことを聞くのもなんだがね、お前さんあっちの方は最近どうなんだい?」

お銀が尋ねると源太が首を傾げた。

「あっちの方って何ですが、お銀姉さん」

源太はお龍の方を気にしながら答えた。

「あっちって言えば、女に決まってるじゃないか」

「ああ、それならここんとこ随分ご無沙汰で。いえ、実は明日にでも女郎屋へ行こうかとさっきも話してたとこなんです」

「それは良かった。でもまさか手淫なんかやってないだろうね」

「まさか。そんな勿体無いことしませんよ。しっかりと溜めて女郎の膣の奥にぶちまけるのが俺のやり方なんでね」

「それは良い、それでこそ源太だ」

お銀が親分に目配せしながらそう言うと、源太は熊のような顔をほころばせた。

「そこでだ、源太、本題に入るが・・・」

お銀が声を低くして言った。

「まさか、この女を俺に?」

源太がにやけた顔で尋ねた。

「まあまあ慌てずにお聞き。お前は新入りだから知らないだろうが、こちらの美人は『つばめ返しのお龍』と呼ばれる程の腕利きの侠客だったんだ。うちの連中も何度も散々な目に合わされたもんだ」

「へぇー、そんなお龍さんがどうして?」

「訳あって親分さん以下東組の皆に侘びを入れに来られたんだよ」

お銀の説明を聞いているお龍の表情が厳しくなったが、ここで騒ぐのは時間の無駄と思ったのか平静を装っている。

「それで侘びの入れ方というのが変わっていてね」

お銀が一層声を小さくしたので、源太がお銀の方へ身体を乗り出した。

「口淫で皆をいかせて、しかも精液を一滴残らず飲み干しますって言うんだよ」

「この美人のお龍さんがかい」

「そうなんだよ。それで親分さん以下みんなへの侘びは終わって、後はお前さんだけなんだ。分かったかい」

「そんなことならお安い御用だ。でも俺のは大きさが半端じゃないよ」

そう言って源太が着物の前を寛げ、下帯を緩めて取り出したものは、到底人間の生殖器官とは思えない大きさである。

お龍の顔が強張ったのをお銀は見逃さず、「久しぶりに見るけど相変わらず立派だね。こりゃ、お龍さんも大変だわ、はっはっはっ」と笑い出すと、親分や相模屋初め周りの若い衆達も、「こりゃ、本当に馬並だ」等と一斉に囃し立てるのであった。

「さあ、お龍さん、早速始めてもらいましょうか。源太のを見事飲み干せば、お前さんもお京も一緒に帰れるんだよ」

お銀はそう言うとお龍の背中をポンと叩き、同じように顔を強ばらせて傍で見ているお京のすぐ隣に腰を下ろした。

「は、はぃ」とお龍は答えたが、先程までと打って変わって厳しい表情でじっと源太の一物を見つめている。

「代わりにお京にさせるかい?」

お銀がそう言いながらお京の肩を抱くと、お京が「ヒィ」と悲鳴を上げた。

「い、いえ、私が・・・」

そうは言ったものの、自分の拳ほどもある亀頭部が口に入るとは、お龍には到底思えなかった。しかし、じっとしているとお京にまた怖い思いをさせるのではと、お龍は恐る恐るその巨大な赤黒い肉の塊に顔を近づけた。先ほどまで含まされた誰の一物ともまた違う異臭がするが、そんなものは我慢すればいい。源太の一物は物理的に お龍の口には入らないかもしれないのである。

お龍は二三度深呼吸をすると精一杯口を開いて源太の一物を頬張ろうとした。しかし亀頭部の三分の一も入らない内に顎が外れそうな痛みを感じ、「ぐあぁ」という音を発して顔を背けてしまった。

「どうしたんだい、咥えることも出来ないのかい?」

お銀がしてやったりと親分に目配せをしながら冷ややかに言った。

お龍は、ハァハァとしばらく呼吸を整えていたが、「ああ、します、しますから、ああ、源太さん、 咥えさせて下さい!」と言うと、先程よりも一層大きく口を開いて源太の巨大な肉塊に挑んだのである。

「はぁんぐ」

しかしやはり半分も含むことは出来なさそうである。

「源太、少し手助けしておやりよ。ここで諦められても面白くないからね」

お銀が親分に目配せしながら言った。

「いいですよ、お銀姉さん」と源太は答えると、お龍の顔を両手で包みこんだ。

「やっぱり細面の美人はどうしても顎が小さいからね。お龍さんよ、これじゃ俺のデカいのを咥えるのは辛いだろう。でもな、無理せずにゆっくりと押し込めば入るんだよ。さあ、顎の力を抜いて俺に任せるんだ」

源太はそう言うとお龍の両側の下顎の辺りに左右の中指から小指までの三本の指を掛け、親指で上顎を押し上げるようにお龍の顔を支えた。

「なかなか手つきがいいじゃないか、源太」

親分が冷やかすように言うと、源太は照れくさそうに笑いながら答えた。

「女郎に咥えてもらう為にいろいろ勉強したんですよ。こうすれば余程顎の小さな女郎以外はみんな俺の一物を咥えてくれますよ。ただまあ、根元まで飲み込むというのは別問題ですけどね」

そして源太が話しながらお龍の顔を上下左右に揺らしていると、巨大な肉塊がまるで手品のように大きく開いたお龍の口の中へと埋没して行ったのである。

一方、自分の意思とは関係なくそんな物を口中に押し込まれるお龍は悲鳴を上げることすらできずに、「あう、あぁぅ」と言うような音を発しながらただただ涙を流すのであった。

「まあ、太い雁が入ったわよ!」

お銀が驚嘆の声を上げ、周りの者達も声にならない呻き声を発した。

「もっと深く、お龍さん」とお銀が囃し立てる。

しかしそう言われても源太の亀頭部は既に喉の奥に到達していて、お龍はただ「ぁう、ぁう」と呻きにもならない音を発するだけであった。

「ちょっとお龍さんの体勢を変えてもいいですか?」

源太が言うと、お銀が不思議そうに尋ねた。

「構わないけど、どうしてだい?」

「この町でたった一人だけ俺のを根元まで飲み込む女郎がいましてね、そいつが教えてくれたんですが、この体勢だと喉のところが曲がっていてこれ以上は飲み込めないんだそうです。仰向きになって首を後ろに曲げるといいらしんです。曲芸士で剣飲みをやるのがいるでしょう。要するにあれと一緒だそうです」

「成る程、剣飲みねぇ。流石のお龍さんも剣飲みの修行はしてないようだね。それで一体どうやるんだい?」

「腰の高さ位の机か台を一つお借りできませんか。その上にお龍さんを仰向きにするんです」

「分かった。おい、お前たち玄関の花台を持って来い」

親分が言うと若い衆が二人飛び出して行って、直ぐに黒塗りの細長い花台を持って来た」

「これはちょうど良いですね。じゃあその上へお龍さんを」

源太がそう言いながらゆっくりと一物をお龍の口から抜くと、お龍は「ぬぁああ」と生き返ったような喘ぎ声を上げながら、その場に崩れるように倒れこんだが、すぐに若い衆達によって 抱え上げられ花台の上に仰向きに寝かされた。

「もう少し上へ、お龍さんの首が縁からはみ出るまでずらせて下さい」

源太がそう言って一枚の座布団を花台の縁に当てて折り曲げると、若い衆達がお龍の身体をズルズルと上の方へずらせ、頭がはみ出すと、源太がお龍の後頭部を座布団に沿わせるように首を折り曲げた。

「あぁぁ」とお龍は喘ぐが抵抗する気力も無いようである。

源太はもう一枚の座布団を二つ折りにすると今度はお龍の腰の辺りに押し込んだ。

「これで手も痛くないだろうよ、お龍さん」

「あぁ、有難うございます、げ、源太さん」

お龍が喘ぎ喘ぎ言った。

「ああ、それから暴れるといけないから足を花台の脚に縛ってもらえますか?」

源太が若い衆に頼むと、直ぐに二人の若い衆がお龍の左右の足を掴んだ。そして一気に大きく開くと、長襦袢はおろかその下の晒しの肌襦袢、さらには緋色の腰の物までが大きく肌蹴て真っ白な脛から膝の上辺りまでが露わになったのである。

「ひぃ」と悲鳴を上げてお龍は身体をくねらせようとしたが、あっと言う間に両足を花台の左右の脚に縛り付けられてしまい、「あぁ」と言う喘ぎ声を漏らしただけだった。

「ああ、いい格好だ。お龍さん、これで俺のを飲み込めるよ」

源太は逆さまになったお龍の顔の前に仁王立ちになると、先ほどのようにお龍の顔の両側に手を当てた。

「ちょっと源太」

お銀が言った。

「それじゃ折角の綺麗なお龍さんの顔が見えないよ。着物を脱いどくれ」

「ああ、いいっすよ」

源太はそう言うと、襦袢もろとも着物をバサッと脱ぎ、さらに緩めた下帯まで外して素っ裸になり、鍛え上げられた褐色の、しかも全身剛毛に覆われた身体を晒した。

「まあ、惚れ惚れする身体だね、源太」

お銀が褒めると、源太は再び熊のような顔をほころばせた。そしてもう一度両手でお龍の顔を挟んだ。

「これで良く見えるよ。親分さんは真後ろの特等席でどうぞ」

お銀がそう言いながら、椅子を源太の三尺程後ろに置くと親分は満足そうに腰をかけ、続いて若い衆達や相模屋がお龍の顔を覗き込むように源太の周りを取り囲むと、お龍は観念したように 「あぁぁ」と喘いだ。

「待たせたな、お龍さん。じゃあもう一度だ」


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