エピソード II〜 ジーナ

2.初めての外出

玄関の外には幸い誰も居なくて僕はホッとしました。午前中の空はまだ曇っていて肌寒く、レギンズにセーターという格好はちょうど良いのですが、この格好で駐車場まで行くのかと思うと足がすくみます。

「本当に?」

「全然おかしくないわよ、ジーナ」

「あっ、財布を持って来ないと。それに車のキーも」

「いいわよ、私が持ってるから」

ローラは肩から提げたポシェットをポンポンと叩きます。

「それにあなたの車では行きたくないでしょ」

ローラに理詰めで説得されて僕は言い訳が出来なくなりました。もう一度視線を落としてレギンズを履いた僕の下半身を眺めます。

「分かった。じゃあ行こう」

「さあ、行きましょう」

ローラに腕を取られて僕は階段を降りていきました。駐車場にも人影は無く僕たちは小走りでローラのボルボに駆け寄りました。

バタンをドアを閉めると、僕はフーと大きく溜め息を付きます。

「もうここまで来るだけで心臓がドキドキだよ」

ローラは僕の方を見て微笑みながらサングラスをかけるとエンジンをスタートさせます。

「ハリウッドの方を回ってサンタモニカの方へ行きましょう。しばらくドライブしてから落ち着いたら歩いてみましょうね」

「OK」

車を走らせながらローラは声について話してくれました。僕はずっと女の人の声は男の声よりもずっと高くて、だからTGになる為には高い声を出す練習をするのかと思っていました。でもローラが勉強したメラニー法によると、声の高さよりも、言葉の使い方やイントネーション、 身振り手振りが最も女性らしさを表現してるのだそうです。

「目を瞑って私の声を聞いててね」

「ああ、いいよ」

僕は目を瞑ります。

「私はローラ。UCLAの大学院で勉強しているの。これがいつもの私の声よ」

「そうだね」

「じゃあ、こういう風に話すとどう聞こえる?」

僕は耳を澄まします。

「僕はカール。UCLAの大学院で勉強しているんだ」

運転していたローラがいつの間にか凛々しい若者に変わった気がして、僕は思わず目を開きました。でも確かにローラです。

「どお?驚いたでしょ」

いつもの声に戻ったローラがニッコリ笑います。

「最近は滅多に使わないから忘れかけてるけど、さっきのが私の元の声よ。でも高さはそんなに変わらないでしょ。ちょっとしたイントネーションと共鳴のさせ方で随分印象が変わるのよ」

「凄いね。舞台女優になれるんじゃないの」

「まあそれは別問題だけど、声の印象って意外と色んなことで決まってるというのがポイントね。僕はカール、私はローラ、僕はカール、私はローラ」

ローラは面白がって男声と女声を交互に使い分け、僕は口をポカンと開けて目の前のローラが次々と変身するのを見つめていました。

「さあ、次はあなたの番よ、ジーナ、やってみて、こんな風に。私はジーナよ」

「僕はジーナだぞ」

「違う、違う。私はジーナよ」

「僕はジーナだ」

「そうじゃなくて、私はジーナよ」

「ボクはジーナだ」

「私はジーナよ」

「ぼくはジーナだ」

「私はジーナよ」

「あたいはジーナだわ」

「今のはいい感じ、もう少しよ。さあ、もう一度。私はジーナよ」

「わたしはジーナよ」

「まあ、出来たわ!凄いわマイク。あっ、御免なさい、ジーナ!」

「わたしはジーナよ」

「そう、上手よ」

「私はジーナよ!」

「わあ、バッチリ」

「私はジーナよ!」

「完璧よ」

僕は嬉しくなってそれからしばらの間、「私はジーナよ」を言い続けていました。多分、100回以上は言ったでしょうか。時々、「僕はジーナだ」に戻ってしまうとローラが「駄目っ」と言ってくれて、次第にほぼ間違いなく言えるようになってきました。

「次はレストランで飲み物を注文する練習。アイスティーを頂戴!さあ言ってみて」

「アイスティーをくれ」

「違うわ。アイスティーを頂戴って、最後を少し上げるのよ」

「アイスティーをくれっ?」

「んーん、ちょっと違うわね。アイスティーを頂戴」

「アイスティーをちょだい?」

「あっ、今のは近いわ、その調子。アイスティーを頂戴」

「アイスティーをちょうだい?」

「もう一息。アイスティーを頂戴」

「アイスティーを頂戴」

「あっ、言えた、言えた」

「アイスティーを頂戴」

「完璧よ、ジーナ!」

「まるで英語の発音の練習をしてるみたいだね」

「あっ、そうね。でも、もしかしたらネイティブの男性よりは楽かもしれないわよ。だって元々の男の発音が染み付いてないでしょ?」

「確かにそうだわね」

「あっ、上手!」

「あらそう?ありがとう、ローラ、嬉しいわ」

調子に乗って僕は知ってる限りの女っぽい話しかたを連発しました。といっても僕が一番知ってるのはローラなので、まるでローラの物まねをしてるようなものです。

うまく言えるとローラは「上手ね」褒めてくれ、失敗すると大笑いしながら、「君、それは駄目だよ」と男声で指摘してから、ローラの声に戻ってお手本を示してくれます。

そしてサンタモニカ・プロムナードの立体駐車場に車を止めた頃には、今日の外出で使いそうな文章は大体練習し終えたのです。

「身振り手振りの練習は未だだけど、大丈夫かしら?」

「ジーナはそんなにジェスチャーが大げさじゃないから心配要らないわ。今日のところは両手を前で組んでればいいわ。左手を握ってね、右手で包むように。そう、それでいいわ。あっ!」

「どうかした?」

「マニキュアを忘れたわね」

「あっ、そうだ」

言った瞬間僕は男声で言ってしまったのに気付きました。

ローラが僕を見てニッコリ笑いました。

「経験を積まないとね。最初は私も沢山失敗したわ」

「そうだね。いや、あ、いえ、そうよね」

「あまり無理しなくていいのよ、すぐに慣れるわ。じゃあ、いい?出るわよ」

ローラが運転席側のドアを開けて外に出ました。僕も大きく息を吸ってから助手席側のドアを開けて思い切って外に出ました。次から次に車が入ってきて、僕たちのすぐ左隣にも二人連れが車を止めると、腕を組みながら歩き去って行きました。僕は右側の車との間に突っ立ったまま、じっと彼らを見つめています。

ローラはこちら側にやって来るとサングラスを額の上にずらしてから僕の頭の先から足先までを眺め、「大丈夫、ジーナ?」と言います。

「ええ、大丈夫よ。ローラ、後ろも見てくれる?」

僕はローラに背中を向けます。

「いいわよ、お尻がセクシーだわ」

「まあ、ローラったら」

「さあ、行きましょう、ジーナ。最初は人通りの少ない海岸沿いを歩きましょう」

「ええ、そうね」

昨日も行ったサンタモニカ・ピアの辺りの海岸沿いは人通りが多いのですが、この辺りまで来るとプロムナードを歩く人が増えるのか、海岸沿いは少し人が減るのです。

と言っても、海岸までは二三ブロックあり、その間は結構人通りも多いのです。 しかも朝方は曇っていた空も綺麗に晴れ上がり、気持ちの良い日差しが僕の肢体を隅々まで浮かび上がらせるのです。

「怖いわ」

僕はローラの手を握り締めて立ち止まります。

「立ち止まると却って目立つわ。歩くのよ、ジーナ」

確かに長身の上に美貌のローラが立ち止まって隣の僕を心配そうに見つめていると、通りがかる人達が皆、一体どうかしたのかと僕達を覗き込んでいきます。サングラスをかけていなかったらとても耐えられなかったでしょう。

「ええ、歩きましょう」

僕は顔を上げるとローラの手をしっかりと握り、胸を張って歩き出しました。

向こうから三人連れの若者が歩いて来ます。近づくに連れて彼らの視線はまずローラの美貌に、そしてレギンズで強調された下半身へ と移ります。ローラは見られるのには慣れているようで、堂々と歩を進めます。そしてついに一人の視線が僕の顔に向きました。

心臓がドキドキしますが、僕は真っ直ぐ前を向いて歩き続けます。

視線が二つ三つと増え、しばらく僕の顔を眺めていた彼らは、僕の胸に、そして下半身へを視線を移し、すれ違い際に「ヒュー」と口笛を鳴らしました。

「ばれなかったの?」

「そうよ、それどころか褒めてくれたわよ」

ホッとした僕は全身の力がフーと抜けたような気がしました。そして同時に骨盤の奥がキュンと泣いて小さくなったままのペニスの中を熱いものが通ったような気がしたのです。

「アッ」

「どうかした?」

「いえ、何でもないわ」

「もしかして見られて感じた?」

ローラは立ち止まると僕の両肩を抱きながらじっと僕を見つめます。

僕は顔が熱くなるのを感じ、だまって首を縦に振りました。

「やっぱり。ジーナ、あなたは素質があるわ。私なんかあなたと会うまでそんな気になったことなかったのに」

「そうだったね。でも、今日は本当に君のお陰・・・」

そこまで言ってしまってから僕はまたいつもの話し方に戻ってしまってるのに気付きました。ローラが微笑みながら僕を見つめています。

「ああ、そうじゃなくって。そうね、でも今日は本当にあなたのお陰よ、ローラ」

「そうそう、その調子よ、ジーナ」

ローラはそう言うと僕をギュッと抱きしめてくれ、その瞬間僕の身体がブルッと震えたのです。

「あ、ありがとう、ローラ」

最初の若者三人組を上手くやり過ごした僕はすっかり自信がついて、時折すれ違う人たちの視線を気持ちよく感じながらローラと一緒に海岸沿いを小一時間歩き回ったのでした。

ふと立ち止まったローラが言いました。

「少し早いけどお昼にしない?お腹空いちゃった」

「次のチャレンジね」

「そういうこと」

「アイスティーを頂戴」

「そう、その調子よ」

「だけど他の注文は?」

「小海老のパスタを頂戴」

「小海老のパスタをちょだい?」

「小海老のパスタを頂戴」

「小海老のパスタをちょうだい」

「そう、それでいいわ。じゃあ、折角練習したからイタリアンを探しましょう。そうだ、初めてのデートで行ったところは?すぐそこの筈よ」

もちろん忘れる訳はありません。初めて一緒にプロムナードを散策して帰りに寄った店です。

「そうね、あそこが良いわね」

海岸沿いから街の方へ戻ると、3ブロック程先にその店はありました。まだお昼前なので列は出来ておらず、僕達はすぐに席に案内されました。 店の中は薄暗くてサングラスをかけているのも変なのですが、外す勇気はなくてそのままにしてテーブルの角を挟んで座ると、ローラがキョロキョロ辺りを見渡しながら言います。

「もしかして?」

「そう、同じ席ね。何だか運命を感じるわ」

すぐにウエイターがやってきて飲み物を聞きます。ローラはレモネードを注文し、ウエイターが僕の方を見てニッコリと笑います。

「アイスティーをちょだい?」

ローラが思わず吹き出しそうになりましたが、ウエイターは「レモネードとアイスティーですね。すぐにお持ちします」と言って向こうへ行ってしまいました。

「危なかったわ」

「でも意外と気付かれないでしょ?」

「そうね、でも次は難しそう。小海老のパスタがあればいいんだけど」

僕はメニューを開いて小海老のパスタを探そうとしましたが、薄暗い上に真っ黒のサングラスをかけているのでメニューの字がよく見えません。

「サングラスを外せば?暗いから大丈夫よ。大学関係の人も居ないみたいだし」

「それは勇気が要るわね」

でも僕はそう言うと、一つ深呼吸をしてからさっとサングラスを取ってテーブルに置きました。一斉に周りの人達が僕の方を見てるような気がして、心臓がドキドキします。

「大丈夫かしら?」

「大丈夫、とても綺麗よ、ジーナ」

サングラスを外すとメニューもはっきりと見えるので、パスタのところを順に読んでいきます。あっ、ありました。これで注文できます。

ウエイターが飲み物を持って戻ってきます。

「お嬢様方、ご注文はお決まりですか?」

「ええ、私はシーフード・サラダを戴くわ」

「こちらのお嬢様は?」

ウエイターが僕の方を見ますが、僕はメニューに視線を落としたまま、「小海老のパスタを頂戴」と言い、チラッとウエイターを見上げると視線が合ってしまいました。

「かしこまりました。パスタは茹でるのに15分ほど掛かりますが構いませんか?」

ウエイターに見つめられながら予想外の質問をされて僕は焦りましたが、「ええ、結構よ」と答えるとウエイターは「かしこまりました」と言って去って行きました。

僕よりも緊張した面持ちで見守っていたローラが「フゥー」と大きく息を吐き出し、「とても自然だったわよ」とニッコリ笑います。

「さて、ナプキンを膝の上に置いて。膝は閉じたままよ。そして背筋をピンと伸ばして、手は基本的に膝の上よ」

「まるでテーブルマナー教室みたいね」

「そう、女性のくだけたマナーは目立つのよ。そしてパスタを食べる時も、いつもの半分ずつ食べるつもりでちょうどいいわ」

ちょっとした仕草のノウハウを教えてもらっているうちにお料理が出来上がり、サラダとパスタが運ばれてきました。僕は緊張しながらフォークとスプーンを掴みパスタをくるくると巻き付けます。

「これ位?」

「そうね。お口は小さく開けてね」

フォークには数本のパスタが絡み付いているだけです。僕は少しだけ唇を開くとフォークをゆっくりと口の中に入れてから唇を閉じました。

口の中に小海老のソースの味が広がり、僕は思わず目を閉じてじっくりと味わいます。

そしてフォークをゆっくりと引き出すと、「美味しいわ」と囁きます。

「お見事、ジーナ。思わず見とれちゃったわ。きっと素質があるんだわ」

「ローラの教え方が上手だからよ」

初めて気付いたのですが、少しずつ食べるとその合間に沢山話せるのです。女性がおしゃべりなのはこの辺りにも理由があるのかもしれません。そして、そんなに沢山食べられないことも。きついガードルを穿いている所為もあるでしょうが、三分の二ほどパスタを食べると僕はもうお腹が一杯になりました。

お皿が下げられると、「お手洗いに行って来てもいい?」とローラが尋ねます。

「一人でも大丈夫よね、すぐに戻ってくるから」

「ええ、大丈夫よ」

でも念のために僕はサングラスをかけました。

しばらくするとローラが戻って来て座るなり、「レストルームは一つしかなくて男女共用だからあなたも行ってきたら?まだ女子トイレには入れないでしょ?」と言います。

実は先ほどから少し尿意を催していてどうしようかと思っていたところです。

「ありがとう、ローラ。助かるわ」

僕は立ち上がるとさらに薄暗い店の奥の方へと向かいます。幸い順番を待っている人はおらず、僕はレストルームに入って鍵を掛けました。

「フゥーーーー」

思わず大きな長い溜め息が出ます。初日にしては上出来だなと僕は自分を褒めてやりたくなりました。サングラスを頭の上にずらして鏡を覗き込むと、ジーナもニッコリと笑っています。

便座に紙のシートを敷くと僕はレギンズを膝まで下ろします。そしてきついガードルをずり下げると、下半身がフッと緩みます。最後にTバックを降ろして便座に腰をかけます。

会陰部に張り付いていたペニスを摘まむと先が粘液でしとどに濡れていて、僕は思わず喘ぎ声を上げてしまいます。

「ァアアアーーー」

そして包皮を剥いて亀頭部を露わにしてから緊張を解くと、便器の中に尿が迸ります。これからはこうやって排尿するのです。

尿と粘液で濡れた亀頭部をティッシュで拭って立ち上がると亀頭部は再び包皮に覆われ、そのまま会陰部に押し付けTバックをずり上げてペニスを押し込みます。ガードルを引きずり上げてパッドの位置を調整し、最後にレギンズを引き上げます。

水洗のレバーを押し下げて水を流してから、レギンズの変なところに皺がよってないことを鏡で良く確認して、最後に顔をチェックしながら手を洗います。

さあ、これでいいわ。サングラスを掛け直すと、僕はレストルームを後にしてローラの待つテーブルに向かいました。

「大丈夫だった?」

「ええ」

「タックも自分で出来た?」

大胆な言葉がローラの口から出て僕は驚きましたが、「ええ」と答えてニッコリ笑いました。

「お勘定は済んでるから行きましょう」

「ありがとう、ローラ」

昼食の後は僕達はサンタモニカ・プロムナードを行ったり来たりしました。 海岸沿いの通りで時折すれ違う人たちの視線には慣れた僕でしたが、とても大勢の人々で賑わっているプロムナードでは、前からだけでなく後ろからも横からも視線を浴びるのです。

しかも唯でさえ長身と美貌で目立つのに、ローラは僕の手を引いてわざと人ごみから離れて歩き、急に立ち止まって僕の方を振り返ったり、ショーウインドウを指差して、「まあ、素敵!」と大きな声を上げたりして、人目を集めようとするのです。その度に大勢の視線がまずローラに、そしてその横で緊張している僕に集まるのです。

しかし最初のうちこそ心臓が縮み上がる気がしたものの、次第に僕も大勢の視線を心地良く感じるようになってきたのです。特に光沢のレギンズで覆われた太腿の付根を正面からじっと見つめられると、骨盤の奥がジーンと熱くなり、視線が逸れた途端に緊張が緩むとペニスの中を熱いものがドクンと流れるのです。

さらに驚いたのは後ろからお尻や太腿の付根に突き刺さる視線が快感になったことです。あるブティックの前に差し掛かった時です。ローラが突然立ち止まると僕と向かい合わせになり、僕の肩を抱きながら耳元で囁きます。

「そのままじっとして。後ろの男性があなたを見てるわ」

「ああ、怖いわ」

「大丈夫、ショーウインドーの方を見て。ああ、あなたの下半身を見てる」

そしてローラは何と僕のセーターを少し持ち上げてレギンズに包まれたお尻をまともに晒したのです。

「ぁああ」

五秒、十秒。

「もういいでしょ?」

「いいわ、これで許してあげる」

最後にポンとお尻を叩いたローラはセーターを元に戻すと僕の手を引いて再び歩き始め、僕が慌てて足を踏み出した途端に骨盤の奥が再びキュンと泣いてペニスの中を熱いものが流れたのです。

「ァア」

「感じたの?」

「ええ、感じたわ」

「ジーナ。あなた素敵よ!」

その後もローラは何度も突然プロムナードの真ん中で立ち止まると、僕と向き合ってじっと目を見つめたり、或いは耳元で囁いたりしながら、レギンズに包まれた僕のお尻や太腿を人々の視線に晒しました。そしてその度に僕は会陰部に張り付いている小さなペニスを濡らしたのでした。

そしていつかローラにTバックのビキニを買ってあげたブティックの前に来た時です。僕のお尻を十分に晒した後、僕が喘ぎ声を上げるとローラは自分自身も興奮したのか唇を重ねてき て、さらに熱い舌まで僕の口の中に差し入れてきたのです。

思いがけないローラのキッスに僕の中の男性が目を覚まし、会陰部に張り付いていたペニスが固さを取り戻します。

「ゥウ」

僕は思わず呻いてしまいました。ガードルにきつく押し込められていたペニスが勃起し始めたのです。

「どうかした?」

ローラが心配そうな顔で尋ね、僕は視線を下腹部に向けます。

会陰部に小さく張り付いていたペニスがガードルだけでなくレギンズをも持ち上げています。前から見れば股間に何かあるのが明らかです。

「まあ!」

「どうしよう」

「落ち着いて。すぐに収まるわ」

僕達は向かい合ったままじっとしていますが、収まる気配はありません。それどころかローラに間近で見つめられて益々ペニスが固くなるのです。

「もう駄目だよ。車に戻ろう」

「待って。そのままじっとしてて」

ローラはそう言うと、僕の腰に両手を回して再びセーターを少し持ち上げたのです。レギンズに包まれたお尻が再び晒されます。

「後ろの婦人達が見てるわよ」

「ぁああ、そんなぁ」

しかし僕の意識がお尻に向いた途端にペニスはみるみる勢いを失い、再び会陰部に張り付くように収まったのです。

「ぁあ、ペニスが」

「ペニスがどうしたの、ジーナ?」

「ちっちゃくなったわ」

「やっぱり」

「やっぱりって?」

「ジーナ。あなたは見られて感じるタイプでしょ? しかもその時はオンナとして感じてるの。だからペニスは勃起しないのよ」

「そうなの?」

「そうよ。あぁ、早く帰りましょ、ジーナ。あなたを愛してあげたくなったわ」

ローラは僕のセーターを元に戻すと、駐車場へ 向かおうと僕の手を引き、ローラに手を引かれて僕が足を一歩踏み出したとたんに、小さくなったペニスの中を熱いものがドクンドクンと流れたのです。


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