有馬温泉編(9)

星野夫人

「彼女が噂のドリーよ」

静子夫人がそう言って星野夫人に向かって微笑むと、星野夫人は成る程というような顔を静子夫人に見せてから、私の方に視線を向けると「星野です」と会釈をされました。

私は星野夫人とは廊下を隔てて、二三メートルは離れていたのですが、星野夫人の視線を浴びた瞬間、ピクンと体が震えペニスの中を熱いものがドクンと流れたのです。とっくに柔らかくなってい たペニスはしっかりと太腿で挟んでいましたが、亀頭部から吐き出された愛液で太腿が濡れたのをはっきりと感じたのです。

ああ、何だか怖いわ。

星野夫人は静子夫人とは同じ年恰好のようですが、背は静子夫人のようには高くなく平均的な日本人女性といったところです。しかしながら浴衣を 上品にしかも優雅に着こなした姿は、その下に隠されている均整の取れた裸身を想像させるに十分です。そしてまるで私の心の奥底まで見通すような黒い大きな目が特徴的な美貌は、普通の 男性なら声をかけることさえ躊躇う でしょう。

私は一つ大きく息を吸ってからお二人の方へ近づいて行きます。

「大分、楽しんだようね、ドリー」

静子夫人に言われて私はポッと顔を赤らめながら、「えぇ」と答えます。

星野夫人は静子夫人と私を交互に見たあと静子夫人に向かっておっしゃたのです。

「あなたががドリーさんに夢中になるのが分かりますわ。本当にお綺麗で、しかもセクシーですものね」

星野夫人のような上品な方の口から「セクシー」という言葉が出て、私はまたしてもドキッとしてしまいます。

静子 夫人は星野夫人に言われて嬉しそうに笑いながら、「さあ、早く部屋へ戻ってお化粧をちゃんとしなくては」と言ってエレベータの方へ歩き始め、星野夫人と私も静子夫人の後に続きます。

エレベータには静子夫人が先に入り、続いて星野夫人が乗り込み、二人は奥の壁に背を付けるように入り口を向いて立ちます。私は最後に乗って、もう後ろからは誰も こないので、そのまま二人と向かい合うように立ちます。後ろでドアが閉まり、一呼吸おいてエレベータが下がり始めました。

星野夫人は私の肢体に上から下までスゥーと視線を走らせると、「ドリーさんはいつも下着を着けないの?」とよく通る高い声で尋ねられます。いきなりビックリするようなことを聞かれて私はどぎまぎしますが、「いえ、今は急いでたので」と小声で答えると、「そう、でもあなたは下着を着けないほうがセクシーだわ。お顔がとても色っぽくなるわよ」と相変わらずのよく通る声でおっしゃるのです。

エレベータが一階に着きドアが開きました。

私は「お先に」と軽く会釈して先にエレベータから降ります。

「お尻もセクシーなのね、ドリーさん。下着を着けていないのが良く分かるわ」と後ろから星野夫人が言いながら降りてこられるので、私は誰かに聞かれないかと ヒヤヒヤしながら廊下を見渡しますが幸いどなたもおられません。

私は星野夫人に後ろから見つめられるのが恥ずかしく、二人が追いつくのを待っていましたが、「ドリーは前を歩いて。あなたのお尻を見ながらついて行くわ」と静子夫人に言われ、しかたなく私は一人で先頭に立ちます。静子夫人と星野夫人は仲良く腕を組んで後ろから着いてこられます。

ロビーにもそんなに人は多くなく、お土産コーナーに数人の男女がぶらぶらしているのを横目で見ながら私は本館のエレベータ乗り場へと急ぎます。下着を着けないのには慣れているはずなのに、浴衣を通して後ろからの二人の視線をジリジリ感じ、お尻が熱くなって来ます。

幸いエレベーターホールにもどなたも居られず、ボタンを押すと扉が開き、私は後ろの二人にどうぞと言って先に乗っていただき、後ろを確認してから乗り込んで3Fのボタンを押しました。

再び星野夫人と向かい合う形になり、顔がポッと赤くなり、息が荒くなります。

「まあ、ドリーさん、どうしたの?お顔が紅いわよ」

星野夫人に言われると余計に顔が紅潮してきます。そして骨盤の奥の方も熱をもってくるのです。

3階に着きドアが開きます。私は先に降りてお二人を待ちます。そして静子夫人に言われる前に先に立って私達の部屋へ向かいます。

ピンクの袋から部屋の鍵を取り出しドアを開けます。

「さあ、どうぞ、星野夫人」

まずはお客様からです。そして静子夫人、最後に私が入って玄関のドアを閉めます。

「まあ、広いお部屋ね」

星野夫人はそう言いながら座敷へ上がり、窓際まで進むと、「見晴らしも素晴らしいわね」と窓の外を見ながらおっしゃいます。星野夫人の高い声はまるで舞台の女優さんのように良く通るのです。

「あっ、でも私も先にお化粧をしてこなくちゃ。また後で電話しますわ」

くるりと振り返ってにっこり笑いながらそう言うと、星野夫人は舞台から去っていくヒロインのように座敷を再び横切ります。そして、「6時から夕食なのでそれまでにはいらしてね」と静子夫人が後ろから声をかけると、軽く右手を上げながら出て行かれました。

「どお?面白い方でしょ?」

「ええ、でも少し怖いような」

「やっぱり分かる?」

静子夫人はそう言いながら私に近づいてくると、ギュッと抱きしめて下さり、唇を合わせて下さいます。そしてしばらく舌を吸いあった後、夫人は唇を離すと話し始められたのです。

「お湯に浸かっていると浴槽の反対側からじっと私を見つめる方が居られるの。目が合うとその方は立ち上がって、前も隠さずに私の方へ近づいて来るの。素晴らしい体よ。女の私が興奮する位。そして私の横に体を沈めると、『失礼ですが、あなたはレズビアンでは?』といきなり聞くの。それも結構大きな声で。きっと周りの人たちにも聞こえたと思うわ。そうね、四、五人は大浴場に居たから。突然そんなことを聞かれ たのに私は思わず、『ええ、そうです』と答えてしまったの。そして、『でも、普通のレズじゃないのですよ』と言うと、『話して下さる?』とあの目で見つめられるものだから、私はあなたとのことを話してしまったのよ。色んな事を」

「それで星野夫人もレズなの?」

「そうよ。しかも私と似たタイプの」

「というと」

「結婚はされているのだけども、ご主人とはあまりうまく行ってないようね。でも未だ離婚はされてないようよ」

「じゃあ、ガールフレンドが居るのね?」

「そう、マゾのガールフレンドが」

静子夫人はそう言うと、もう一度私に軽くキッスをしてくださいます。

「ガールフレンドと一緒に二泊の予定で来られたのだけど、急用が出来てそのガールフレンドは今日のお昼過ぎに帰っちゃったのよ。星野夫人はどうしようか迷ったらしいのだけど、家に帰っても仕方ないので、予定通りもう一泊することにしたというわけ」

「そしてお風呂で静子夫人に出会ったのね」

「そう」

「でも、レズのサディストでも静子夫人とは雰囲気が違うのは?」

「まあ、私はレズのサディスト?」

静子夫人は笑いながら私をキッと睨みます。

「そうよ。私はTGでレズでマゾ」

「そうね。分かったわ、ドリー、私はレズのサディストね」

静子夫人は再び私の頬に軽く口付けをしたあと、少し真剣な顔になって話を続けられました。

「実はお湯の中で話し込んでいるうちに、何だか腰がとろけるように気持ちよくなって来て、気が付くと彼女の手がわたしの太腿に優しく当てられていたのよ」

「もしかして気をかけられたの?」

「そうみたいね。それで、あんまり気持ちが良くてとうとう喘ぎ出すほどになったので、彼女の手を押さえて尋ねたの。一体、どうやってるのってね」

「やめてとは言わなかったのね」

「だって、やめて欲しくはなかったのですもの」

静子夫人の目はその時のことを思い出して欲情しているようです。

「彼女は、どうやら掌から出す『気』のパワーが強いらしく、軽く掌を当てて愛を込めるだけで、される人は素晴らしい快感を得られるらしいの」

「それは面白そう」

「そうでしょ。だから私は早速試してもらったの。浴槽の中でね。太腿じゃなくて、一番感じるのは恥丘らしいので、そこに手を当ててもらったのよ」

「どうだったの?」

「ものの1分もしないうちに、叫びそうになって止めてもらったわ

「まあ、そんなに凄いの」

「凄かったわ」

夫人は蕩けるような目で私を見つめます。

「私はさっき始めてお会いして廊下を隔てて会釈されただけでペニスが濡れたのよ」

「あなたは感じやすいものね。そうそう、彼女はTGの経験は未だ無いそうよ。だからあなたの話をしたらぜひ会いたいって。それでお連れしたのよ」

「会いたいって、会うだけじゃないんでしょ?」

「それはまあ、会ってお互いに好意を持てば後はなるようになるわね」

「それを静子夫人は眺めるつもりなのね?」

夫人はフッと微笑むと、「さあ、話し込んで無いで早くお化粧をしないと」と言って、かばんの中から化粧道具を出してテーブルの上に並べ始めました。私も、自分のをバッグから取り出します。

「まだ時間がたっぷりあるからロビーのバーで少し飲みましょうね。だからお化粧は少しキツイ目よ、ドリー」

静子夫人は何やら楽しそうにお化粧を始めます。私もお風呂場ではしゃぎ過ぎたこともあって喉がカラカラ。生ビールをグイッと飲みたい気分なので、先にバーへ行くのは大賛成です。

「髪はアップにしましょう。浴衣にはその方が映えるのよ」

「ええ」

夫人は先に自分のメークを終わると私のを手伝って下さり、仕上げのアイラインと口紅を塗って下さいました。

「これでバッチリね。そうそう、星野夫人にも声を掛けましょう」

静子夫人はそう言うと受話器を取って星野夫人の部屋に繋ぐように言います。しばらくして星野夫人が出ると、あと5分位でバーにいるから良かったらどうぞと言って、受話器を戻します。

私は夫人が電話で話している間に、浴衣をもう一度きちんと着なおそうと帯を解いていましたが、電話を終わった夫人は、「ドリー、こっちの浴衣に着替えましょう」と言うと、クローゼットから新しい浴衣を取り出します。

「でも、それはサイズが・・・」

「だからいいのよ。それは早く脱いで」

小さいサイズの浴衣をどうしようと言うのかしら。私は不安と期待に胸を膨らませながら夫人に背中を向けると帯を完全に解き、そして浴衣を肩からはずすと一気に落として全裸になったのです。

「袖を」と言いながら静子夫人が新しい浴衣を拡げて近づいて来られ、私は両腕を後ろに伸ばして袖を通します。

「こっちを向いて」

私は浴衣の前をあわせながら、もちろんペニスもきちんと太腿で挟んで夫人のほうを向きますが、Sサイズの浴衣は膝がギリギリ隠れる程の丈しかなくちょっと不恰好です。

「手を離して」

夫人にそう言われて私が浴衣から手を離すと、夫人は左右の前身ごろのちょうどウエスト辺りを摘まんでもう一度大きく左右に開き、裸身を晒すことになった私は「アァッ」と声を上げますが、「じっとして」と言われてそのままにしていると、夫人は 浴衣を摘んでいる両手を20センチ程上に引き上げるのです。浴衣全体が上にずり上がり、後ろの裾はお尻を辛うじて隠しているだけ。そして後ろ身ごろをピッタリとウエストにつけると、夫人は左右の前身ごろを合わせます。前は太腿が殆ど露出する超ミニです。

「静子夫人、ちょっと短すぎません?」

「ドリーは知らないの?去年の夏頃から超ミニ浴衣が流行ってるのよ」

「そんなの知りません。それに下着も着けてないのですよ」

「だから興奮するでしょ」

夫人は私の抗議には耳を貸さず、ウエストの高いところで帯をキュッと締めて下さいます。浴衣はかなり上にたくし上げられているので胸元の生地が余り、襟が大きく開いて乳房が覗きそうです。

夫人は胸元で弛んでいる左右の襟を掴むと大きく開きながら肩からさらに背中のほうへと引っ張ります。そうすると後ろ襟は背中の中ほどまで下がり、夫人はキュッと生地を引っ張って帯の下に挟み込 みます。これで襟の弛みは無くなりましたが、胸は大きな角度のVの字に開き、乳房の谷間が覗いています。両肩はほとんど露わで、辛うじて左右の襟が端に引っかかっていますが、腕を大きく動かせば襟が肩から落ちて乳房が露わになりそうです。 そして肩から続く背中ももちろん大きく露出しているのです。

「これで良いわ」

静子夫人は満足そうに私を眺めますが、太腿を殆ど付根まで露出させ、胸、肩そして背中まで大胆に晒している超ミニ浴衣姿は尋常ではありません。渋谷付近をうろついているティーンエージャーじゃあるまいし、大人のオンナのする格好ではありません。

私が躊躇していると、夫人は「ドリーは背が高いし、キツメのお化粧も良く合ってるわ」と私を勇気付けて下さるのです。

もしかしてそうかしら?夫人に言われるとすぐ本気にしてしまうのが私の悪い癖なのですが、静子夫人と一緒に行くのですから、どんなに恥ずかしい格好をさせられても安心です。

そして次はエネマグラを入れられるのかしら、と夫人の方を見ますがそんな気配はありません。

静子夫人は着替えずに元のままの浴衣をきちんと整えながら私が見つめているのに気付くと、「アヌスが寂しい?」と微笑まれますが、私は慌てて首を横に振ります。

浴衣を整えた夫人は、「さあ、行きましょうか」と言ってピンクの袋を手に取りますが、「ああ、こんなものを持っていく必要は無いわね」と言いながら袋から下着を取り出してクローゼットに仕舞います。

「まあ、静子夫人も下着を着けてないのですか」

「そうよ、浴衣は素肌に着るのが本当でしょ」

そう言いながら先に立って玄関へ向かう夫人のお尻には、下着の線は一切現れていません。

「行きましょう、ドリー」

「はい」と返事をしながら私もピンクの袋からブラジャーとTバックを取り出してクローゼットに仕舞い、下駄を履くと一つ大きく深呼吸をしてから夫人の後をついて廊下に出ました。


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