有馬温泉編(2)脱衣場で全裸に

「そんなに沢山の人がいませんように」という私の祈りは叶えられませんでした。暖簾をくぐるとそこには十数足の下駄が所狭しと散乱しています。

ああ、本当にここに入るの、ドリー?息が詰まります。

その時です。

「あのー、そっちは男湯ですよ」という声が後ろからしました。

振り返ると小柄な学生風の男性が不思議そうな顔で見ています。長い髪を背中の中ほどまで垂らしてピンクの浴衣を着た私が男湯に入ろうとしているので注意してくれたのです。顔がポォーと熱くなります。

「ええ、いいんです」と小さな声で言って、私は下駄を脱ぎ、すりガラスの大きな引き戸をガラガラと開けます。途端に、話し声や笑い声があちこちから聞こえてきます。

脱衣場にも大勢の方がおられるのだわ。

でも私は思い切って足を踏み入れ、後ろ手で引き戸を閉めようとして再び学生さんと目が会ってしまいました。「御免なさい」と小声で言って、引き戸をそのままにして先に脱衣場へ入りましたが、一歩足を踏み入れたままそこに立ちすくんでしまいました。

蛍光灯で明々と照らされた脱衣場は広々としていて右側の壁面には大きな鏡がはめられ、その下には洗面台がずらりと並んでいます。 素っ裸で鏡を見ながら体を拭いてるお腹の出た中年男が横を向いて大声でしゃべっています。話しかけられているのは腰にバスタオルを巻いた若い男性で、櫛で髪を梳かしながら時折横を向いて 笑いながら何事か言い返しています。奥の壁は床から天井までの大きなはめ殺しのガラス窓になっていて、植え込みで囲まれた庭園が見渡せます。 脱衣場に付き物の体重計には前を手拭いで隠しただけの裸の中年男性が乗っかり、真剣に目盛りを見つめていて、横の椅子に裸で座っている痩せた若者に冷かされているようです。

脱衣場の中央付近には目の高さほどの棚が部屋を半分に仕切るように据えられていて、脱衣籠が縦に三段ずつ整然と並べられています。 右側には三人の男性が、何やら楽しそうに話しながら水色の浴衣を脱ぐところです。私の先に入っていった三人連れでしょう。左側には若い男性が二人、笑いながら体を拭き終わってトランクスを穿いているところです。

左側の壁に沿って置かれた大きなテーブルには入浴用の白い手拭いとこれも真っ白のバスタオルが綺麗に畳んで置かれており、そのテーブルの下には使用後のタオルを入れるための大きな籠が置かれています。籠の底には既にタオルが少し入っています。 かなり年配と思われる小柄な痩せた男性が手拭いを手に取ると、前を隠しながら左奥のガラス戸へ向かいます。そこが大浴場への入り口なのでしょう。

ピンクの浴衣を眩いばかりの蛍光灯に照らされている私は一体どこへ行けばいいのでしょう?

後にいた学生さんが私の左横をすり抜けて行き、トランクスを穿き終わった二人の男性に、「遅くなってごめん」と声を掛けると、その二人がこちらを向き、私と一瞬目が合ってしまいました。

私は思わず俯きますが、二人の視線は私に釘付けになったまま。笑い声も消えました。後から来た学生さんが何事か二人に囁いています。

私は思い切って右側の棚、三人の男性が水色の浴衣を脱いでいる隣へ行くことにします。手前の男性が向こうを向いて何やら話しながらブリーフを脱いでいるところに私が近づいて行くと、こちらを向いていた二人がギョッとした表情になり、それを見た男性は振り返るなり、「オォッ」という声を上げました。「男湯ですよ」と一人が小さな声で言ってくれます。

「ええ、知っています」と私も小さな声で答え、長い髪をまとめてゴムで留めてから帯を解き始めます。その頃には洗面台に居た二人も、奥の大きなガラス窓の手前に居た二人も私に気付いたようで、脱衣場全体がシーンと静まり返り、彼らの視線だけが痛いように私に突き刺さります。

一旦、帯を解いてしまってから、手拭いを先に取ってくるべきだったと気付きました。そうしないと下着を脱いだら全裸を隠すものがありません。私は慌てて帯を結びなおすと、左の壁沿いのテーブルへとゆっくりと歩いて行き、 手拭いを持って再び脱衣籠の棚へ戻ります。その間、皆さんの視線がずっと私を追いかけていました。

もう一度帯を解きます。隣の三人の男性はブリーフ一枚になってごそごそと脱衣籠の中を探す振りをしながら、チラチラと私の方を見ています。洗面台の二人は鏡に映る私をじっと見つめています。奥のガラス窓のところ にいた二人 も、いつの間にか私の真後ろの洗面台に移動して、やはり鏡越に私を見つめています。棚の反対側にいた三人の若者は浴衣姿で入り口付近に佇み、私をじっと見ています。

ああ、ここで裸身を晒すのね。しかも一人っきりで。静子夫人が居てくださるとどんな大胆なこともできるのに、一人ではとても心細いのです。

私はもう一度大きく息を吸うと帯を完全に解いて体から外し、畳んで脱衣籠に入れます。その時、少し前かがみになると浴衣の前が開いて純白のブラが、そしてペニスを隠しているTバックが覗き、あわてて前を合わせます。 自分の恥ずかしい姿を見てペニスが少し勃起します。

ああ、次は浴衣を脱がなかればなりません。それとも、先に下着を取って最後に一気に浴衣を脱いでしまおうかしら。でもそれでは露出プレイの意味がありません。静子夫人に話したらきっとがっかりされるでしょう。

私は天井を仰ぎながら両手で襟を掴み思い切って前を大きく開きました。そしてもう一度息を吸って、さらに大きく開きながら少し両手を上げて浴衣を肩から落とします。そして手を下ろして肘のあたりで袖を留めると、ちょうど腰のところまで浴衣が落ちて止まります。純白のブラに包まれた乳房、引き締まっていますが柔らかな腹部、ペニスを辛うじて隠す白のTバック、そして欲情する太腿が私の目に飛び込んできます。 ああ、Tバックの中央部には染みができています。背中に痛いほどの視線が突き刺さり、すぐ右にいる三人の男性の息遣いが聞こえそうです。

次の瞬間、私は目を瞑って左手を袖から抜きました。浴衣がお尻を撫でるように流れ落ちて右手にぶら下がり、白のTバックを食い込ませたお尻が露わになります。 ビーチでTバックでもそんなに恥ずかしくないのに、どうして脱衣場だと恥ずかしいのでしょう?ペニスは一段と固くなり、私も息遣いが荒くなってきました。

浴衣を右手から抜き、さっと畳んで脱衣籠に入れます。もう私の裸身を覆うのはブラとTバックだけです。両手を後ろに回してフックを外そうとしますが、焦ってなかなか外れません。日頃あまりブラをしないせいもあって慣れていないのです。右の三人はもう脱衣籠を探す振りをすることもやめ、じっと私を見つめています。やっとフックが外れました。

左手でフックを押さえたまま右手を前に回してブラを支え、次に左手も前に回して両手でブラごと乳房を抱きしめます。背中のフックはもう外れている し、肩紐も既にずり落ちているので、 手を離せばBカップの乳房が露わになってしまいます。

私は左腕で抱くようにブラを支え、右手を伸ばして脱衣籠の縁に掛けていた手拭いを取ろうとしました。でもその時、ガラガラと音がして入り口の引き戸が開いたので慌てて手を引っ込めて両手で乳房を抱き、首だけを捻って横を向くと、 ちょうど話しながら入ってき た二人の男性の一人と目が合ってしまったのです。その男性はびっくりしたような顔で足を止めます。

私は慌てて視線をそらして目の前の脱衣籠をぼんやり眺めます。彼にしてみれば、脱衣場の引き戸を開けるなり乳房を両手で隠したTバックの「オンナ」がこちらを向いていたわけですから驚くのも無理ありません。

一瞬、立ち止まってしまった二人でしたが、隣にいた学生三人連れが何事か囁くと、「ホォー」と言う感嘆の声を上げて私の方へ近づいてきます。そして一人が「失礼」と言って私のすぐ左隣の脱衣籠に持っていた袋を投げ入れるとサッサと帯を解き始めるのです。もう一人は何と私の太腿の前の脱衣籠に袋を投げ入れます。危うく男性の手が太腿に触れそうになり、私は右へ少し寄ります。もちろん右側には先ほどからブリーフ一枚になった三人がこちらを見つめているのです。

私は彼らに挟まれる格好でブラジャーごと乳房を抱いたまま立ち尽くしてしまいました。こんなに間近に見知らぬ男性が、それも五人もいるのに ブラを外さなければならないのです。

本当にするのですか、静子夫人?彼らに見つめられながらブラを外さなければならないのですか?

私は目を瞑って下を向いてしまいました。すると天井のほうから夫人の声が聞こえたのです。

「そうよ、ドリー」

間違いなく静子夫人の声です。私は天井を見上げますがもちろん夫人の姿はありません。夫人は隣の女湯におられるはずなのです。

でも夫人のその声に背中を押されるように私は もう一度右手を伸ばして手拭いを取ると、縦にしてその上端を胸に当てました。しっかりと右手で手拭いを胸に押し当てます。そうしておいて手拭いで隠された左腕 をゆっくりと下に降ろしていきます。もちろんブラも一緒に。

体温で温まっていたブラが無くなりひんやりとした手拭が乳房にそして乳首に触れます。乳首が痛いほどに勃起し 、乳房も熱く燃えるようです。左右の男性たちが唾を飲み込む音が聞こえるようです。

私は恥ずかしさをこらえ、平気な素振りで真っ直ぐ前を向いたままブラを脱衣籠に入れます。手拭いの幅は狭くて辛うじて両乳首が隠れる程しか無く、乳房はほとんど手拭いからはみ出して男性達の視線に晒されています。

右手を精一杯大きく拡げて乳首が見えないようにしっかりと手拭いを乳房に押さえつけます。胸から垂れ下がった手拭いは腹部を、そしてTバックで僅かに覆われた局部までを 辛うじて隠してくれ、私は左手で手拭いの裾を押さえます。

さあ次はTバックを脱がなければなりません。左右の男性達も、後ろの男性達も、私が最後の一枚を脱ぐのを今か今かと待ち構えています。右側の三人はブリーフを穿いたまま、手で前を押さえています。きっとペニスを勃起させているのでしょう。左の二人は 帯を解いて浴衣の前をはだけたまま じっと私を見つめています。ちらりと後ろを振り返ると、先程まで鏡越しに眺めていた男性達は、今はもう私の方を向いてじっと見つめているではありませんか。その中の一人と目が合ってしまい、私はあわてて前を向きます。

私は大きく深呼吸をしてから手拭いの裾を押さえていた左手を横に回し、親指をTバックの左サイドの紐に掛けます。視線が私の左手に集まります。もう一度大きく息を吸ってから、思い切ってサイドの紐をずり下げます。

アァァ。

私はハーハーと荒い呼吸をしながら、手拭いを今度は左手で乳房に押し付けて、右手の親指をサイドの紐に引っ掛けます。右側の三人に間近で見つめられながら、ゆっくりと太腿の付根までずり下げます。

左右のサイドの紐をずらしてもTバックは縦紐をお尻の割れ目に食い込ませて私の体に張り付いています。私は右手を後ろに回してお尻に食い込んでいる縦紐 に親指を引っ掛け、ゆっくりと下にずらしていきます。アヌスに食い込んでいた縦紐が体から離れる瞬間、思わず「ハァ」と小さく喘いでしまいました。

後ろの縦紐なんかそもそもお尻の割れ目に隠れて見えなかったのに、いざその縦紐が無くなるとまるでアヌスを覗かれているような気がするのです。両側の男性達 、そして後ろの男性達の視線が私のアヌスを見てやろうと、お尻の割れ目を拡げるように侵入してきます。

ああ、見ないで。

私は割れ目の奥のアヌスを絶対に見られないようにお尻をキュッと引き締めます。次はとうとうペニスを隠している前の部分をずらさなければなりません。そして私は全裸になるのです。

両サイドの紐と後ろの縦紐をずらしても伸縮性の良いTバックは私の体に食い込むように張り付いたままで、太腿を開かない限り降ろすことはできません。私は右手を手拭の下へ差し入れてTバックを掴み、まずは上からめくるようにペニスを晒そうとしました。すると自然に体が前かがみになり、手拭いが体から離れて局部が横から見えそうです。慌てて私は体を真っ直ぐに立て、膝だけを少し曲げます。

さっきまでお尻を注視していた両側の男性達は今度は前を覗き込んでいます。彼らに見えないように、手拭いが体から離れないように、右手を横から差し入れてTバックの上端に親指を掛けます。ゆっくりとTバックをめくっていくと、ペニスの先が外気に晒され、先が濡れているの を感じます。

ああ、カウパー腺液でグッショリなのです。

さらにTバックをめくっていき、濡れそぼったペニスを完全に晒します。

ハァァ。

アヌスに続いてペニスを締め付けていたものが無くなって私は全裸も同然です。役目を失ったTバックは寂しそうに太腿の付け根にまとわりついています。

あとはこの残骸とも言うべきTバックを脚から抜かなければなりません。でもそうするためにはぴたりと閉じ合わせている太腿を少し開かな いといけません。左右から見つめられている中で太腿を開くなんて。

私は手拭の下でTバックを握ったまましばらく躊躇していましたが、諦めて少しだけ太腿を開くとTバックをゆっくりと降ろし始めました。そして会陰部に張り付いていた縦紐が離れた瞬間、私はそこにも大切な紐があったことを思い知ったのです。後ろの縦紐がひっそりとアヌスを隠しているように、一度も人目に触れることなく会陰部に張り付いていた縦紐。でもそれが体から離れた瞬間、私はそれが私の体を覆っていた最後の「一糸」だったことに気付いたのでした。

ペニスの先からは粘液が糸を引いているようで、手拭に隠れて見えませんが、手や太腿に冷たいものがまとわりつきます。太腿の中程までTバック を降ろしていくと、白い生地の中央部が濡れていて粘液が糸を引いているのが見えます。

ああ、こんなところを見られたら恥ずかしい。

私はTバックを丸めるようにして恥ずかしい染みを隠しながら膝の下まで一気にずらします。そして、一旦手を離して今度は濡れそぼったペニスを会陰部に押し込み、太腿 を閉じると一気にTバックを足元から抜き取りそのまま脱衣籠の中に投げ込みました。 粘液で濡れたペニスは柔らかな太腿の間でヌルヌルとすべり、私は慌てて手拭の上から右手で局部を押さえます。

ああ、とうとう全裸になりましたわ、静子夫人。

私はハーハーと荒い息遣いのまま脱衣籠に放り込んだTバックをぼんやり眺めて立ちすくんでいます。右側の三人の男性も微動だにしません。左の二人も帯を解いたまま突っ立って私を見つめています。全裸の背中からお尻にも後ろの四人の視線を感じます。そしてもちろん入り口付近に突っ立ている三人の学生さんも、じっと私を見つめています。

ペニスの先からはカウパー腺液が途切れることなく滲み出して太腿を濡らしています。

ああ、でもこれで終わりではないのです。露出プレイは未だ始まったところ。脱衣場で全裸になったと言っても手拭いでしっかりと乳房も局部も隠しています。今から向かう大浴場 では一体どんなことが私を待っているのでしょう。

私は手拭いを両手でしっかりと支えて乳房から局部を隠し、ゆっくりと 体を左に向けます。左の二人が私の胸や局部に視線を投げかけますが、かまわずに私はさらに体を左に回して後ろを向き、洗面台の前の4人と向き合う格好になります。

4人はきまりわるそうに視線をそらします。私は逆に4人の顔をしばらく見つめてから、大浴場へ通じるガラス戸の方へと向かいました。男性たちの視線が お尻の割れ目に、そして太腿の間に侵入してきます。そこに隠されたアヌス、そしてペニスや睾丸を見付けようと。


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